フロリダ州では議員が意図的に議席を操作して政党に有利な選挙区を作ることを禁じる法律がある。しかしロン・デサンティス知事は、この法律を回避し、11月の選挙で共和党に有利な議席を増やすための三段階の戦略を密かに展開している。
背景と重要性: 11月5日に控える連邦下院議員選挙において、議会の党派支配は、フロリダ州議会が来週火曜日に開催される特別会期でデサンティス知事が提案する新しい下院選挙区図を承認するかどうかにかかっている。
デサンティス知事は、全米の選挙区再編を巡る議論が再燃する中、議員をタラハシーに召集した。この動きは、トランプ前大統領が共和党主導の州に対して共和党寄りの議席を増やすよう圧力をかけたことで始まった。バージニア州では民主党が今週、最大4つの民主党寄り議席を増やす計画を有権者の承認を得て実施したが、フロリダ州でのデサンティス知事の取り組みはさらに緊急性を増している。もしこの計画が失敗すれば、トランプ前大統領の選挙区再編戦略が民主党にとって有利に働く可能性がある。
詳細:デサンティス知事の戦略
フロリダ州憲法は議員が選挙区を「政党や現職議員を有利または不利にする意図を持って」区割りすることを明確に禁じている。しかし、デサンティス知事の戦略の鍵は「意図」という言葉だ。議員がこの選挙区図を承認した場合、反対派は裁判所で「意図」を立証する必要に迫られる。
デサンティス知事は議員からの要請を拒否し、1月の通常議会で選挙区図を作成する代わりに、自身の事務所で選挙区図を再編し、議会に急速に承認させる計画を立てた。これにより、民主党による裁判所への異議申し立ての時間を奪う狙いがある。
三段階の戦略
- 「パーセル原則」の活用: 2006年の米国最高裁判決に由来するこの原則は、選挙が近づくと下級裁判所が選挙法を覆すことを制限する。批判者は、この原則が選挙直前の選挙区改編を可能にし、政治家が時間を操作するのを助けていると指摘する。
- アペックス原則と行政特権の主張: デサンティス知事のスタッフが選挙区図を作成しているため、チームは裁判で行政特権を盾に訴える可能性が高い。知事の事務所は2022年の選挙区再編を巡る裁判で既に同様の主張を行っており、その際には高官が尋問を回避するためにアペックス原則を用いた。これにより原告は下級職員への尋問を経た上でなければ高官への尋問ができず、時間が浪費される。
- 秘密主義: デサンティス知事の事務所は選挙区図を極秘に作成しており、原告が誰を尋問すべきかやどの記録を求めるべきかを特定するのが困難になっている。これによりさらなる遅延が生じる。
2022年には、デサンティス知事がフロリダ州の知事としては近年初めて、公の場で議論されることなく独自の下院選挙区図を提出した。通常、選挙区図は議員によって作成され、原告はその過程を基に「意図」を立証する材料を得ることができる。しかし知事の秘密主義により、来週火曜日に新選挙区図の採決を予定している議員でさえ、木曜日の夜時点で選挙区図を見ていない状況だ。
懸念点:民主党議席の分断
フロリダ州で共和党議席を増やすには、民主党議席を分断するか、議席の影響力を薄める必要がある。この動きは民主党有権者の反発を招く可能性がある。