米国のドナルド・トランプ大統領は1月、雇用主が不妊治療の独立型保険を提供しやすくする新たな規則を発表した。これにより、体外受精(IVF)やその他の不妊治療をカバーする補足的な保険オプションが導入される見込みだ。
PBSによると、現在の多くの健康保険プランではIVFや関連する不妊治療がカバーされていないという。しかし、トランプ大統領はこの規則について「IVFを必要とするカップルを減らす」ことを目的としていると説明した。具体的には、早期に問題を特定し、治療につなげることで、最終的にIVFに頼る必要性を低減させる狙いがあると述べた。
大統領はオーバルオフィスで「不妊治療の旅は非常に興味深いものだ」と語り、保健福祉省のメフメット・オズ氏とロバート・F・ケネディ・ジュニア氏との会話について触れた。しかし、この規則が具体的にどのような影響を与えるのかは依然として不明確だ。
既存の不妊治療保険の現状
米国の大企業の約4分の1は、すでに健康保険プランに不妊治療関連の給付を組み込んでいる。KFFの調査によると、200人以上の従業員を抱える企業のうち、最大の保険プランで不妊治療薬をカバーしているのは37%、人工授精をカバーしているのは26%、IVFをカバーしているのは27%、卵子や精子の凍結保存(クライオプレゼベーション)をカバーしているのは12%となっている。
費用負担の課題
今回の規則により、従業員が追加の不妊治療保険に加入しやすくなるが、実際に利用する可能性が高い人々が加入することで、費用負担がどのように変化するのかは明確ではない。企業による補助がなければ、従業員の負担は大きくなる可能性がある。また、この規則が出生率の回復につながるのかも疑問視されている。2025年には2007年と比較して71万人の出生数が減少しており、出生率のピーク時よりも大幅に低下している。
規則の柔軟性と今後の展望
ワシントン・エグザミナーによると、新しい提案は60日間の意見募集期間を経て最終決定されるが、連邦政府がIVF治療費を直接負担することはなく、保険会社に治療費の支払いを義務付けることもない。代わりに、雇用主が任意で提供し、従業員が選択できる新たな給付カテゴリーが設けられる見込みだ。
専門家の中には、この規則が企業に与える強制力や悪影響を最小限に抑えていると評価する声もある。しかし、具体的な費用負担や効果については引き続き議論が必要だろう。