バージニア州で4月20日に行われた憲法改正の特別選挙で、民主党に有利な選挙区割り改正案が51%の賛成で承認された。これにより、同州の連邦下院議席は現行の民主党6議席・共和党4議席から、11月の中間選挙後には民主党10議席・共和党1議席に大きく変わる見込みだ。

同州の選挙区割りは通常、独立した再区割り委員会が作成し、州議会が承認する仕組みとなっている。しかし、2020年に有権者が承認した改革により、州議会が直接選挙区を設定できるようになった。今回の投票は、州議会に再び党派的な選挙区割りを許可するための憲法改正を目的としていた。

「ロブスター選挙区」も登場

新しい選挙区割り案では、西部の少数の共和党支持者とワシントンD.C.郊外の民主党支持者が同一選挙区にまとめられるなど、奇妙な形の選挙区が複数設定されている。中でも「ロブスター選挙区」と呼ばれる奇抜な形状の選挙区が注目を集めている。

民主党は「公平」を主張するが、共和党は「民主党の選挙区割りはテキサス州など共和党の選挙区割りへの報復だ」と批判している。
— バージニア共和党 (@VA_GOP)

全米で続く党派的な選挙区割り競争

民主党は、テキサス州やカリフォルニア州でも同様の選挙区割り改正が行われており、全米で党派的な選挙区割り競争が激化していると指摘する。テキサス州では共和党が5議席増、カリフォルニア州では民主党が5議席増の選挙区割りが成立。いずれも裁判所の判断で一時的に承認されている。

NPRの集計によると、バージニア州の選挙区割り改正により、民主党は中間選挙で1議席増える見通し。フロリダ州が同様の選挙区割り改正を実施すれば、共和党が議席を奪還する可能性もある。

選挙区割り改正の根本的な課題

選挙区割りの技術的な解決策は存在する。例えば、コンピューターを用いて「パック」や「クラック」と呼ばれる手法を排除した、連続性と compactness(集中性)を重視した選挙区を作成する方法だ。しかし、選挙区割りの問題は技術よりも政治的な要因が大きい。選挙区割りの仕組みは州の議員や有権者が決定しており、党派的な利益を優先する傾向が強い。

選挙区割り改正の専門家であるEric Boehm氏は、2018年の記事で「選挙区割りの悪化を防ぐ技術的な解決策は単純だが、政治的な障壁が大きい」と指摘していた。同氏によれば、選挙区割りの公平性を確保するためには、議員や有権者の意識改革が必要不可欠だという。

出典: Reason