米国自動車市場は4月、前年同月比で販売不振が続いた。フォード・モーター社(本社:ミシガン州ディアボーン)の4月の新車販売台数は前年比14.4%減の14万4,000台となり、業界全体の低迷に巻き込まれた形となった。
特にハイブリッド車は前年比32.5%減と大きく落ち込み、全車種で前年実績を下回る結果となった。その一方で、人気車種では明るい動きも見られた。フォード・ブロンコは18.8%増、マスタングは18.4%増を記録し、高い需要を維持した。高級車ブランド「リンカーン」のナウティラスも7.7%増と好調だった。
1月から4月までの累計販売台数も前年比10.4%減の57万6,000台となり、業界全体の落ち込みを反映している。ただし、マスタングは39.2%増と好調で、ブロンコ(2.7%増)やブロンコ・スポーツ(0.6%増)も堅調な売れ行きを示した。
セグメント別の動向
- SUV:前年比16.6%減
- トラック:前年比14.1%減
- 1月から4月までの累計:SUV10.5%減、トラック12.1%減
トラック販売の低迷には、今年初めにアルミニウムサプライヤーで発生した2件の火災が影響し、F-150の生産が制限されたことも一因とされる。
業界全体の動向と背景
リサーチ会社グローバルデータの暫定報告によると、4月の自動車業界全体の販売は前年比6.7%減となった。昨年の販売急増の反動が大きく、2025年に導入が検討された関税引き上げを見越した買い控えや、連邦税顧客の7,500ドル減額前の電気自動車購入ラッシュが影響したと分析されている。
また、4月の季節調整済み年間販売率(SAAR)は1,610万台と、通常であれば好調な水準だが、前年同月の1,720万台や3月の1,630万台を下回った。5月についても、昨年の関税影響を緩和するための価格調整が続く見込みで、販売低迷が続く可能性が高い。
「昨年の販売急増の反動で、今年は業界全体が調整局面に入った。特にハイブリッド車の落ち込みが顕著だが、人気車種は引き続き強い需要を維持している。」
— 自動車業界アナリスト