バイエル社の法的免責を求める戦い
米国時間月曜日、米最高裁判所はバイエル社が提起したラウンドアップ訴訟の終結を目指す法廷闘争に関する審議を行った。同社の除草剤ラウンドアップ(成分:グリホサート)が非ホジキンリンパ腫(血液がんの一種)の原因になると主張する10万件以上の訴訟に直面しており、バイエル社は法的免責を獲得しようとしている。
グリホサートを巡る議論の激化
グリホサートの発がん性については、複数の研究で指摘されている一方で、米環境保護庁(EPA)は「人間に対して発がん性の可能性は低い」との立場を維持。トランプ前大統領はグリホサートを「国家防衛に不可欠」と宣言し、除草剤生産の拡大を指示する大統領令に署名していた。
最高裁前で行われた抗議活動
バイエル社は、がん患者とその家族からの訴訟を法的に免責される判断を最高裁に求めた。これに対し、がん患者や家族らは最高裁前で抗議活動を展開。同時に、一般的な活動家や議員までもがこの抗議に加わった。
例えば、インフルエンサーの「フードベイブ」や「グリホサートガール」らはワシントンD.C.からライブ配信を行い、上院議員のコリー・ブッカー氏(民主党、ニュージャージー州)や環境保護団体「生物多様性センター」の活動家も参加した。
農業法案を巡る議員の対立
議会では、議員のシェリー・ピングリー氏(民主党、メイン州)とトーマス・マシー氏(共和党、ケンタッキー州)が連携し、バイエル社のロビイストが2026年の農業法案に盛り込もうとしている条項に反対。同条項は州や地方自治体による農薬リスク警告の発行を恒久的に禁止し、バイエル社にさらなる法的保護を与える内容となっている。
「これは農家に免責を与えるためのものではない。企業に免責を与えるためのものだ。農家がこの化学物質でがんを発症しても、農業法案が通れば訴訟を起こすことすらできなくなる」
トーマス・マシー議員
州政府によるグリホサート使用の実態
最高裁の審議と並行し、各州政府は依然として大量のグリホサートを使用している。同僚のネイト・ハルヴァーソンによる調査で明らかになった。