紙のレシートはデジタル時代には古臭く感じられるかもしれない。しかし時には、レシートが紙以上の価値を持つこともある。カナダのカップルがそのことを痛感したのは、レンタカーを返却した後にレンタル会社から約1万ドル(カナダドル)の請求書が届いた時だった。

彼らが受けた主張は、レンタカーにガソリンではなくディーゼル燃料を給油したというものだった。ブリティッシュコロンビア州在住のカップルは昨年4月、エドモントン国際空港でレンタカー(ダッジ・デュランゴ)を借り、空港に返却する前に給油した。レシートには48リットルのガソリンを給油したことが記録されていた。しかし、レンタル会社のエンタープライズ(ナショナルブランド)は、車内にいたカップルが給油した際に間違えたと主張し、修理費用として9,500ドル(カナダドル)を請求してきたのだ。

ディーゼル給油のリスクとエンタープライズの主張

ガソリン車にディーゼル燃料を給油すると、エンジンに深刻なダメージを与える可能性がある。すぐに発見されれば燃料タンクの排出や燃料フィルター・ポンプの交換で済むが、燃料系統やエンジン内部にまで浸透すると、徹底的な洗浄が必要となり、高額な修理費用が発生する。エンタープライズはその費用をカップルに請求したのだ。

しかしカップルは、給油時のレシートを保管していた。レシートには給油時刻や日付だけでなく、ガソリンを選択したことが明記されていた。さらに、カップルはガソリンスタンドに問い合わせ、間違いが起こり得るかどうかを確認した。その結果、スタンドから送られた写真には、給油に使用したポンプ(レシートにも記録済み)にディーゼル燃料の給油口がそもそも存在しないことが示されていた。

レシートが証明した事実

カップルがエンタープライズの主張を覆すのに十分な証拠となったのは、レシートだけではなかった。カップルは空港まで25マイル(約40キロ)離れたガソリンスタンドで給油したが、もしタンクの半分がディーゼルで満たされていたら、走行中に明らかな兆候があったはずだ。また、デュランゴはディーゼル用の給油口が装着できない構造になっており、そもそもディーゼル燃料を給油することが不可能だった。

これらの事実を踏まえれば、エンタープライズが主張を取り下げるのが当然だった。しかし、カップルはメディアに訴えかけるまで、エンタープライズは請求を撤回しなかった。

教訓:レシートは大切に保管を

この出来事から学べる教訓は、たとえ小さなレシートであっても、大切に保管しておくことの重要性だ。カップルはレシートを保管していたおかげで、不当な請求から身を守ることができた。また、給油時には写真を撮っておくことも有効な手段となるだろう。些細なミスが大きなトラブルに発展する可能性があるため、常に証拠を残しておくことが重要だ。

出典: The Drive