ホワイトハウスの東棟を全面解体し、新たな大ホールを建設するというトランプ前大統領の計画は、当初「税金負担なし」と公約していた。しかし、この計画は実質的に頓挫していた。

そんな中、共和党議員が新たな法案を発表。同法案には、大ホール建設を含む東棟改修プロジェクトに10億ドルの公費を投入する条項が盛り込まれた。法案を発表した上院議員のチャック・グラスリー氏(アイオワ州選出)は、この資金を「米国シークレットサービスによるセキュリティ強化のための東棟近代化プロジェクト」に充てると説明した。

具体的には、ホワイトハウス敷地内のフェンス周辺のセキュリティ強化や、地上・地下のセキュリティ機能の向上が目的とされている。しかし、この法案は同時に、トランプ氏の大規模な強制送還政策の実施に向けた追加予算も含まれており、議員らは両プロジェクトを一括で推進する意向を示している。

この動きに対し、倫理的な問題を指摘する声が上がっている。大企業や富裕層からの寄付を受け入れ、政府主導の特別プロジェクトに充てるというトランプ氏の当初の構想は、納税者の負担を伴わないとの触れ込みだった。しかし、今回の法案により、実質的に税金が投入されることが明らかになったため、批判が集まっている。

「納税者の負担なし」との公約は、もはや空約束に過ぎなかった。共和党の今回の動きは、トランプ氏のプロジェクトを事実上、公費で肩代わりするものだ。