日産自動車が、1990年から2007年まで販売されていた歴史あるモデル「プリメーラ」を、電気自動車(EV)として復活させる。フィリピン政府のエネルギー省(DOE)に提出された認可リストに新型プリメーラの詳細が掲載され、その実態が明らかになった。
新型プリメーラは、中国の東風日産が生産する「N7」をベースとしたEVとなる。DOEの技術仕様書によると、全長4,930mm、ホイールベース2,915mmの大型セダンで、日産「カムリ」を上回るサイズを誇る。搭載される電気モーターは最高出力215馬力(160kW)、トルク305Nmを発揮し、60kWhのバッテリーで500km(311マイル)の航続距離を実現する。
内装や外観はN7とほぼ同一で、リアゲートに「プリメーラ」のバッジが追加される程度とみられる。15.6インチのインフォテインメントディスプレイを備えたミニマルなダッシュボードも引き継がれる見込みだ。
発売時期と生産拠点
日産は具体的な発売時期を明らかにしていないが、N7は輸出市場向けに生産されることが確認されている。生産は中国・広州の東風日産Huadu工場で行われ、小型セダンのN6やSUVのNX8と並行して製造される。
DOEのリストによれば、フィリピン市場への導入は間近とみられ、他の輸出市場でも「プリメーラ」の名称が採用される可能性が高い。N7よりも認知度の高いプリメーラのブランド力を活用する戦略と考えられる。
プリメーラの歴史的背景
プリメーラは1990年にデビューした日産のミドルサイズセダンで、日本や欧州を中心に3世代にわたり販売された。1998年と1999年には英国ツーリングカー選手権(BTCC)で優勝するなど、モータースポーツでも活躍した歴史を持つ。
主に日本と欧州で販売されたプリメーラは、北米では2002年までインフィニティ「G20」としても展開された。近年では「アルティマ」がプリメーラの役割を引き継いだが、欧州やアジアでは今なお記憶に残るモデルとして知られている。そのため、日産がプリメーラのブランド名を復活させたものと推測される。