米国の激戦州における民主党の巻き返しの兆しが、新たな世論調査で明らかになった。トランプ前大統領の経済政策に対する不満が、アリゾナ、ジョージア、ミシシッピ、ネバダ、ノースカロライナ、テキサスの6州で広がっているという。
左派系戦略団体「ウェイ・トゥ・ウィン」が3月に実施した調査によると、民主党支持者の72%が11月の選挙に「非常に意欲的」と回答したのに対し、共和党支持者は34%、無党派層は66%にとどまった。しかし、激戦州全体では民主党がリードしているのはジョージア州のみで、全体では共和党が5ポイントリードしていることが判明した。激戦選挙区に限定すると、共和党が民主党に対し7ポイントのリードを保っている。
この結果は、全国的な世論調査(民主党が共和党を平均5ポイントリード)とは対照的だ。調査を主導した同団体の共同設立者兼副代表ジェニファー・フェルナンデス・アンコナ氏は、「トランプ前大統領の経済政策の失敗が、民主党にとって連携を強化するチャンスとなっている」と述べた。
経済不満の背景と民主党の戦略
同調査では、経済問題に関するメッセージの効果も検証された。その結果、大企業や富裕層がルールを都合よく設定し、一般市民の生活を圧迫しているという「左派ポピュリズム」的な主張が、政府支出の拡大や移民流入、文化的価値観の重視といった保守的な主張を上回ることが明らかになった。
具体的には、企業や超富裕層への課税、中産階級の減税、雇用創出といった政策が支持を集めた一方、企業減税や規制緩和、福祉削減、移民規制といった共和党的な主張は支持されなかった。アンコナ氏は「ポピュリズム的な主張が最も効果的なのは、明確な敵を提示し、人々に理由を与えるからだ」と分析する。
唯一の例外:政府の汚職問題
唯一、共和党の主張が優位に立ったのは政府の汚職問題だった。政府の不正支出や無駄遣いを防ぐという主張が、選挙資金改革や議員の株式取引禁止といった民主党の主張を上回った。
「民主党は経済問題でポピュリズム的なメッセージを展開することで、激戦州で支持を拡大できる可能性がある。しかし、共和党支持層の固さと、無党派層の不安定さが依然として課題だ」
— ジェニファー・フェルナンデス・アンコナ(ウェイ・トゥ・ウィン共同設立者兼副代表)
同調査は、アリゾナ、ジョージア、ミシシッピ、ネバダ、ノースカロライナ、テキサスの6州と、このうち4州の計14の激戦選挙区を対象に、1,282人の有権者を対象に実施された。調査結果は、民主党が経済政策の不満を糧に巻き返しを図る一方で、共和党の根強い支持層との戦いが続くことを示唆している。