米国とイランの対立は、空爆を伴う直接戦争から、海上封鎖と拿捕を中心とした代理紛争へと変貌を遂げている。当初2週間の停戦合意は水曜日に期限を迎える予定だったが、現在は直接的な敵対行為が停止した状態で事実上無期限延長されている。
双方ともに相手国への爆撃は行っていないが、交渉再開の兆しも見えない。代わって両国は、海上における威嚇と船舶の拿捕を通じた対立を激化させている。
米国の海上封鎖と拿捕作戦
米国防総省は23日、インド洋でイラン産原油を輸送していたとされるタンカー「M/T Majestic X」への拿捕作戦の様子を公開した。同船は無国籍船であり、米中央軍(CENTCOM)はインド太平洋地域における海上執行の一環として拿捕に踏み切ったと説明。声明では「引き続きグローバルな海上執行を実施する」と述べた。
米中央軍によると、イラン沿岸水域の封鎖作戦により、これまでに33隻の船舶が転舵させられたという。
イランのタンカー拿捕と米国の対応
一方のイランも同日、ホルムズ海峡で多数の小型船を投入し、2隻のタンカーを拿捕した様子を公開。この動きは、米軍がイランの海軍脅威を無力化したとする見方に疑問を投げかけるとともに、原油輸出ルート再開の障害となっている。
さらにイランは3隻目の船舶に対する攻撃も試みたが、拿捕には至らなかったと報じられている。
これに対し、トランプ大統領は4月23日のTruth Socialへの投稿で「海峡に敷設作業を行う可能性のある小型船に対し、米海軍に対し『撃ち殺せ』と命令した」と述べた。また同日、記者団に対し「戦争終結に急ぐつもりはない。最良の取引を得るまで待つ」と語った。
カリフォルニア州の覆面捜査規制法、憲法違反と判断される
米国では同時に、連邦政府の覆面捜査官に関するカリフォルニア州の規制が憲法違反との判断が下された。9th巡回区控訴裁判所の3人全員一致の判決により、州法「No Vigilantes Act」の執行が差し止められた。同法は、州・連邦を問わず非制服の警察官に対し、身分証の提示を義務付けるものだった。
判決文でベンネット判事は「州法が連邦政府の活動を直接規制することは、合衆国憲法の「優越条項」により禁じられている。No Vigilantes Actはまさにこれを行っている」と指摘した。
同法は2025年9月に成立。トランプ政権下でカリフォルニア州の都市に配備された覆面の連邦移民取締官に対する反発を受けて制定された。同時に成立した「No Secret Police Act」は、連邦捜査官による公の場での顔の覆い隠しを禁止していたが、2025年12月にトランプ政権は両法の執行差し止めを求め提訴していた。