テキサス州サンアントニオのWhataburger店舗のドライブスルーで、自動運転タクシー「Waymo」が逆走し、警察官が対応に追われる騒動が発生した。この出来事は、完全自律運転とされるWaymoの車両が、実際には人間の介入を必要とする場面が多いことを改めて示す事例となった。
土曜日に撮影された動画では、警察官が腕を振って自動運転車を制止しようとする様子が映っている。動画の投稿者は「Oh nothing, just our SAPD queens trying to direct a Waymo driving the wrong way in a Whataburger drive-thru(ああ、サンアントニオ警察の皆さんがWhataburgerのドライブスルーで逆走するWaymoを誘導しようとしているだけ)」と皮肉を込めてコメントした。
さらに深刻なことに、このWaymo車両には乗客が乗っていたという。サンアントニオ警察署(SAPD)は地元メディア「MySA」に対し、「警察官はWaymo車両にアクセスする手順に従い、手動で移動させた」と説明した。しかし、遠隔操作の人間スタッフが操作したのか、それとも警察官が直接行ったのかは明らかにされていない。
Waymoは2月にテキサス州サンアントニオでドライバーレスの配車サービスを開始したが、その際に警察官向けの「緊急対応ガイド」や「法執行機関との対応プロトコル」を提供していた。これには、自律運転モードの解除方法や車両の完全停止方法、遠隔支援のためのホットラインが含まれていた。同社の2024年のブログによると、遠隔オペレーターは車両に「周囲の状況を理解するための追加情報」を提供する役割を担っている。
自動運転車の安全性への懸念
その一方で、テキサス州オースティンの学区は昨年、Waymo車両がスクールバスの点滅する赤灯を無視して「違法かつ危険な」追い越しを行ったとして非難していた。数か月後、 federal recall(米国政府によるリコール)が実施されたにもかかわらず、Waymo車両は今なお法律を遵守し、子供たちの安全を確保する方法を学習できていないと、Wired誌が報じている。
自動運転タクシーをめぐる課題
自動運転タクシーは主要都市で急速に普及しているが、その一方で交通渋滞や突然の停止などのトラブルが相次ぎ、都市のリソースを圧迫していると批判されている。また、車両が立ち往生した際には、人間のオペレーターが遠隔で対応する必要があり、完全な自律運転にはまだ程遠い状況だ。
こうした問題は、テスラの従業員が立ち往生したロボットタクシーを自ら制御する事例でも指摘されている。