ゲームストップは5月4日、eBayに対し総額555億ドル(約1株125ドル相当)の買収提案を発表した。提案は現金と自社株を50%ずつ組み合わせたもので、eBayの直近30日間平均株価比で27%、90日間平均比で36%のプレミアムを提示する。ゲームストップは既にeBay株式の経済的利益5%を保有しており、買収提案は未承諾ながらも具体的な計画を示した。
買収資金の内訳とリスク
買収資金のうち現金部分は、ゲームストップの保有する94億ドルの現金・流動資産と第三者融資で賄う計画だ。TD証券からは最大200億ドルの融資保証書も取得済みだが、最終的な実行には自社株の価値、追加融資、そしてeBay株主の承認が必要となる。発表直後、ゲームストップ株は下落し、eBay株は上昇。投資家は買収の実現可能性に懐疑的な見方を示した。
ゲームストップがeBay買収を目指す理由
ゲームストップのCEO、ライアン・コーエン氏は、eBayの経営改善余地を指摘。具体的には、年間20億ドルのコスト削減を1年以内に実現し、販売・マーケティング費12億ドル、製品開発費3億ドル、一般管理費5億ドルの見直しを提案。2025会計年度のeBay売上高は24億ドルに上るが、実質的な新規顧客獲得数は100万人にとどまっていた。コーエン氏は、eBayのコスト構造が非効率的であると主張し、収益性向上を図る。
暗号資産決済への活用可能性
ゲームストップは、Bitcoinを消費者決済に導入する実証実験の場としてeBayを活用する可能性を示唆。現在Bitcoinは企業の資産運用手段として広く利用されているが、消費者向け決済への展開はまだ限定的だ。eBayの1億3500万人のアクティブユーザーを活用すれば、Bitcoin決済の実用性を検証する絶好の機会となる。
eBayの反応と今後の展開
eBayは声明で、買収提案を受領したものの、これまでゲームストップとの協議はなかったと明言。同社の取締役会と財務アドバイザーが提案を検討中で、株主に対しては現時点での行動を控えるよう要請した。eBayは提案の価値を評価し、ゲームストップ株の価値や実行可能性を含めた検討を進める。
「eBayは現在、買収提案のレビューを実施中。株主の皆様には、取締役会の評価が完了するまで、いかなる行動も控えることをお勧めします。」
— eBay 広報
市場の反応と今後の見通し
買収発表直後、ゲームストップ株は下落し、eBay株は上昇。投資家は、ゲームストップが巨額の買収を実行できるかどうかに懐疑的な見方を示した。一方で、eBayの既存ユーザーベースを活用した新たな決済ソリューションの可能性に注目が集まる。