2013年、筆者は最高裁判例に基づけば、アルゴリズムによる編集行為も言論の自由の保護対象となる可能性を指摘していた。そして2024年、最高裁判決「ムーディ対ネットチョイス」において、ソーシャルメディアプラットフォームがコンテンツをアルゴリズムで優先表示する行為は、まさに言論に該当するとの判断が示された。

しかし、この判断を巡り、多くの人々が不満を抱いているのも事実だ。特に、ウェブサイトのアルゴリズムによる実質的な判断を規制する法律が無効とされたことは、衝撃的であり、不安を覚える人も少なくない。こうした批判の背景には、第一修正(言論の自由)の法理を根本から見直すべきだとする主張から、ソーシャルメディアを「州行為主体」や「共通運送業者」とみなす提案まで、さまざまな対応策が議論されている。

筆者の新著『コンテンツモデレーションと第一修正』では、これらの対応策について検討し、最高裁判決「ムーディ対ネットチョイス」の影響をいかに限定するかについて考察している。その中で、最も有力な対応策として挙げられるのが、独占的地位にある企業による編集判断を第一修正の保護対象から除外するという案だ。このアプローチは、他の対応策にありがちな恣意的な区別を避け、競争力のない企業に焦点を当てる点で優れている。

その一方で、最高裁判決の射程を拡大する可能性として、オーディエンスの関心のみをもって第一修正の保護対象とすべきという議論もある。この考え方によれば、人間の関与がほとんどないAIによるメッセージであっても、言論として保護されることになる。

筆者は結論として、いずれの案も採用すべきではないと考えている。市場支配力に基づく例外的な扱いは、恣意的な線引きを招くため避けるべきだ。また、AIによって完全に生成された発言を保護することの影響は計り知れず、慎重な対応が必要だと主張する。

最後に、筆者は今後の議論がより複雑化する可能性を指摘する。ソーシャルメディアプラットフォームの影響力が増すにつれ、また汎用人工知能(AGI)の実現が現実味を帯びるにつれ、これらの問題はさらに難しいものとなる。こうした技術革新とプラットフォームの台頭が、従来の第一修正を巡る議論の枠組みを揺るがし、新たな対立軸を生み出すだろう。現在の議論の基盤は揺らぎつつあり、その変化は今後ますます加速していくと予想される。

出典: Reason