米国の労働長官を務めたロリ・チャベス=デレマー(Lori Chavez-DeRemer)氏が、公私混同の醜聞を理由に辞任した。同氏は公務中にスタッフにサヴィニョン・ブランの購入を指示したほか、オフィスに酒類を隠していたとされる。また、若い女性スタッフに対し「父親や夫に注目しろ」と発言したり、警護要員と不倫関係にあったと報じられている。
さらに、公務の名目で家族や友人を訪ねるための出張を手配していた疑いも浮上。同氏の退任は、3月12日にホワイトハウスで開催された「女性の歴史月間」イベントの退場シーンとともに報じられた。
トランプ政権の高官人事の不安定さ
チャベス=デレマー氏の辞任は、トランプ政権における閣僚レベルの離職が相次ぐ中での出来事だ。過去8週間で3人の閣僚級高官が退任または解任されている。
- 国土安全保障長官:クリスティ・ノーム — 大規模な国境警備キャンペーンの広告費用2億2000万ドルを巡る不正疑惑で更迭。
- 司法長官:パム・ボンディ — エプスタイン関連文書の扱いを巡り、トランプ氏の支持層を失望させたとして解任。
また、大統領府の「Aチーム」(最高幹部職)の離職率も高い。ブルッキングス研究所によると、昨年1月からの1年間で、Aチームの32%にあたる22人が辞職または更迭された。これは前回政権(92%)よりは改善されたものの、他の大統領と比較すると依然として高い水準だ。
トランプ政権の特徴的な人事方針
トランプ大統領の人事方針は、忠誠心を重視する一方で、独特な基準で高官を起用・解任してきた。前回政権では、リック・ペリー、ベッツィ・デボス、レックス・ティラーソンらそうそうたる顔ぶれが次々と退任。その後、批判者や評論家に転身した者も少なくない。
今回の辞任劇は、トランプ政権の人事の不安定さを象徴する出来事と言える。チャベス=デレマー氏の「サヴィ B」という独特の表現や、公私混同の行為は、同政権の特異な風土を反映しているのかもしれない。
出典:
Vox