ニューヨーク・タイムズの人気ワードゲーム「ワードル」が、いよいよテレビ番組化される。同社とNBCは共同でゲームショーの制作を発表した。制作はNBCのユニバーサル・テレビジョン・オルタナティブ・スタジオと、ジミー・ファロン氏が率いるエレクトリック・ホットドッグ(Electric Hot Dog)、そしてニューヨーク・タイムズが共同で手掛ける。

ワードルは2021年にソフトウェア開発者ジョシュ・ワードル氏によって考案されたシンプルなゲームで、プレイヤーは1日1回、5文字の単語を6回以内に当てる。リリースからわずか数か月で30万人のユーザーを獲得し、1年後の2022年にはニューヨーク・タイムズが買収した。この買収は大きな成功を収めており、現在では毎週数千万人がワードルをプレイしている。

ニューヨーク・タイムズのフィルム&TV担当エグゼクティブ・エディトリアル・ディレクター、ケイトリン・ローパー氏は「ニューヨーク・タイムズのゲームは毎日数千万人がプレイしており、そのうち週単位で半数以上が複数のパズルに挑戦し、4つ以上プレイするユーザーも4分の1を超える」と語っている。同社によると、2025年にはゲーム全体で112億回のプレイを記録。なかでも「ミニクロスワード」は14億回、「コネクションズ」は16億回の成功プレイ、「ストランドス」は15億回のプレイが行われたという。

ニューヨーク・タイムズはゲーム事業を通じてデジタル購読者の獲得に成功しており、2026年の第1四半期決算では、ニュースやスポーツ、オーディオ、クッキング、ワイヤーカッター、そしてゲームを含むデジタル専用購読収益が前年比16.1%増加した。こうした成功を背景に、同社は最も注目を集めるゲーム「ワードル」をテレビ番組化することで、その人気をさらに拡大させる戦略を打ち出した。

ワードルの社会的な広がり

ローパー氏は「ワードルは単なるゲームではなく、人々が結果を共有し、一緒に解いたり比較したりするソーシャルな体験だ。この特性を活かして、テレビ番組でもその楽しさを再現できる」と話す。また、ニューヨーク・タイムズのゲーム事業責任者、ジョナサン・ナイト氏は「ワードルの魅力は、発見や驚き、達成感を毎日共有できる点にある。このゲームは多くのゲームが成し得なかったことを実現した」と語っている。

ワードルのテレビ番組化は、ニューヨーク・タイムズのゲーム事業が単なる娯楽にとどまらず、文化的な現象となり、同社のビジネスモデルの中核を担う存在となったことを示す象徴的な出来事だ。今後、同番組がどのように視聴者に受け入れられ、ゲーム文化のさらなる発展に寄与するのか注目される。