ニューヨーク・タイムズ、寄稿者にAI使用厳禁を再通知

ニューヨーク・タイムズ紙は、AIツールを使用したコンテンツ作成を寄稿者に対して厳禁とする再通知を実施した。同紙は火曜日、寄稿者向けに「定期的なリマインダー」としてメールを送信し、同紙のAIポリシーを再確認した。

人間の創造性と技術に基づくオリジナルコンテンツを求める

同紙がレビューしたメールによると、以下のように明記されている。

「AIに関して明確にします。ニューヨーク・タイムズに寄稿する執筆物およびビジュアルコンテンツは、すべて人間の創造性と技術に基づくものでなければなりません。また、寄稿される内容は、報告、執筆、その他の作業を含め、すべてオリジナルのもので構成されていなければなりません。

寄稿者は、生成AIツールによって作成、改変、または強化されたコンテンツ、あるいはこれらのツールに入力されたコンテンツを含む資料を、出版用に提出してはなりません」

同紙は寄稿者向けに、生成AIツールの使用に関する詳細なポリシー文書へのリンクも提供。この文書では、報道に寄与するあらゆるコンテンツについて、AIによって生成または改変されたテキストや画像の掲載を禁止している。

AIツールの使用は高度なブレインストーミングに限定

同紙は、AIツールの使用を「高度なブレインストーミング」に限定する一方で、以下の行為を厳禁としている。

  • ストーリーの一部を執筆する際に、生成AIツールを使用すること
  • 生成AIツールを使用して、執筆、下書き、ガイド、クリーンアップ、編集、改善、または言い換えを行うこと

同紙が具体的に禁止しているツールとして、Gemini、Claude、ChatGPT、Perplexityなどのチャットボット、Google AI OverviewsなどのAI検索サービス、Adobe Firefly、DALL-E、MidJourneyなどの画像生成ツールが挙げられている。

相次ぐAI関連の不祥事を受けた措置

同紙は、AIによって生成されたコンテンツが紙面に掲載される事態が相次いでおり、今回の再通知はこれに対応したものとみられる。

「モダンラブ」寄稿者によるAI使用疑惑

今年3月、同紙の人気コラム「モダンラブ」に寄稿したライターが、感情的なエッセイをAIで生成した疑惑が表面化。当該ライターは後に、チャットボットを使用して記事の構想と編集を行ったことを認めた。

AIによる盗作が発覚し寄稿者との契約解除

4月には、寄稿者がAIを使用して執筆した書評が盗作であることが判明し、同紙は当該寄稿者との契約を解除。同書評は出版後に盗作が発覚した。

カナダ支局長の記事にAIで作成された引用が掲載

さらに先週、同紙のカナダ支局長による記事に、AIで作成された引用が掲載されていたことが判明し、大幅な訂正が行われた。同紙によると、4月15日に掲載されたマーク・カーニー加拿大首相に関する記事において、野党党首ピエール・ポリエーヴルの発言として掲載された引用が、実際にはAIによって生成されたカナダ政治に関する要約であったことが明らかになった。同紙は以下のように説明している。

「4月15日の記事において、マーク・カーニー加拿大首相が超党派の同盟形成に成功したという内容の記事が掲載されましたが、野党党首ピエール・ポリエーヴルの発言として掲載された引用は、実際にはAIによって生成されたカナダ政治に関する要約であり、引用として表現されたものでした。

記者は、AIツールが返した内容の正確性を確認すべきでした」

ニューヨーク・タイムズは、今回の再通知が最近のAI関連のスキャンダルと関連しているのか、またこのようなリマインダーが通常行われているものなのかについて、コメントを求められたが、直ちに返答はなかった。

出典: Futurism