米CBSは5月22日、深夜番組編成の大幅刷新を発表した。同日から、アレン・メディア・グループが制作する「Comics Unleashed」が「ザ・レイトショー・ウィズ・スティーブン・コルベア」の後継番組として、午後11時35分から深夜0時37分(ET/PT)に放送される。また、同グループのコメディゲームショー「Funny You Should Ask」が、深夜0時37分から1時37分に連続放送された。

CBS傘下のストリーミングサービス「Paramount+ Premium」では、地元CBS系列局のフィードを通じてライブ配信も行われる。

年間1億5000万ドル以上のコスト削減を実現

バイロン・アレンCEOは取材に対し、CBSがコルベアの番組を打ち切ったことに驚いたと述べたが、同時に「Comics Unleashed」の視聴者拡大とCBSのコスト削減の両立が可能と判断したと語った。CBSを傘下に持つパラマウント・グローバルは、今後3年間で少なくとも30億ドルのコスト削減を目標としている。

アレン氏は「2つの時間枠を合わせると、CBSは年間1億5000万ドル以上の制作・マーケティング費用を削減できる。これは私が時間枠を買い取る費用を差し引いた額だ」と述べ、CBSにとって「非常に有利な取引」と語った。ただし、具体的な買い取り額については明かさなかった。

アレンの半世紀にわたるキャリアとCBSの歴史的転換

アレン氏は18歳でデビューし、当時最年少で「ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジョニー・カーソン」に出演した経歴を持つ。その後、同番組のスタジオで「ザ・バイロン・アレン・ショー」を主催し、カーソン氏を「英雄」と呼び、その影響を受けた「Comics Unleashed」の制作に至った。

5月22日は、カーソン氏が1992年に「ザ・トゥナイト・ショー」を降板した日でもある。アレン氏は「CBSから9月21日のプレミアを提案されたが、『違う、5月22日にしよう』と言った。人々は知らないだろうが、それはカーソンの最後の日だった。通常なら9月にプレミアを迎えるところだが、『彼が去った日だからこそ、私が引き継ぐ日だ』と決めた」と語った。

深夜番組の再編と財政的課題

「Comics Unleashed」は昨年、前ホストのテイラー・トムリンソンの降板を受け、「After Midnight」に代わる番組として編成された。CBS系列局で2006年9月から放送されてきた同番組は、年間3000万~4000万ドルの制作費がかかっていたが、アレン氏は「制作費を削減し、時間枠を買い取る費用を支払う」と提案し、CBS側も「やってみよう」と受け入れた。

一方で、深夜番組の財政的な課題も浮き彫りとなっている。報道によれば、「ザ・レイトショー」は年間4000万~5000万ドルの赤字を計上していたとされる。さらに、コルベア氏の番組打ち切りは、単なる財政的な理由だけでなく、政治的な背景も指摘されている。パラマウントは先日、元副大統領カマラ・ハリス氏の「60ミニッツ」インタビューに関連し、ドナルド・トランプ前大統領と1600万ドルの和解金を支払った。コルベア氏はこの和解金を「巨額の賄賂」と批判し、番組が打ち切られた数日後に降板を発表した。

「CBSは財政的なメリットだけでなく、政治的な圧力も受けていた可能性がある。深夜番組の再編は、単なるコスト削減以上の意味を持つ転換点となった」
メディアアナリストのコメント
出典: The Wrap