オーストラリア市場向けに、ヒュンダイのホットハッチ「i20 N」と「i30 N」の特別仕様車が発売されることが明らかになった。ICE(内燃機関)エンジンを搭載した現行モデルは、2024年に欧州で販売を終了したが、オーストラリアでは引き続き販売が行われる。同社は、オーストラリア法人の関係者が「NブランドのICE車をオーストラリアで最後まで盛り上げたい」と述べており、特別仕様車の投入で「ICE時代のラストスパート」を演出する。

オーストラリア市場で続くICEホットハッチ

ヒュンダイオーストラリアのロッド・ロジャース製品開発マネージャーは、「i20 N」と「i30 N」は今後もオーストラリアに輸入され続けると語った。同氏によると、「i20 N」は今年後半まで、「i30 N」はさらに長期間にわたり、船でオーストラリアに輸送される」という。また、「これらの車両がオーストラリア市場から姿を消す際には、盛大なフィナーレを迎える特別仕様車を発売する」と発表。具体的な内容はまだ明らかにされていないが、「Nブランドのファンにとって驚きの内容になる」と期待を高めている。

同社は、「i30 N」の特別仕様車として2019年に「Project C」を、2022年に「Drive-N Limited Edition」を発売した実績がある。今回の特別仕様車も、外観や足回り、性能面でのアップグレードが施される可能性が高いとみられている。

後継モデルはハイブリッド化へ、Nブランドの未来は電動化

オーストラリア市場における現行モデルの販売は続くが、次世代の「i20 N」と「i30 N」はハイブリッドシステムの採用が予想される。特に「i20 N」は、現行の1.6Lターボエンジンからハイブリッドシステムへの切り替えが見込まれており、マニュアルトランスミッションの廃止も示唆されている。

さらに、ヒュンダイNブランドは、「Ioniq 5 N」や「Ioniq 6 N」など、電動化されたパフォーマンスモデルへの注力を強化している。これにより、ICEエンジンを搭載したホットハッチは、オーストラリア市場における「最後の輝き」を迎えることになる。

「i20 N」の次世代モデルに関する見通し

次世代「i20 N」は、フルモデルチェンジを実施し、Y字型LEDやよりシャープなシルエットを採用するとの情報がある。また、ハイブリッドシステムの搭載により、環境性能と走行性能の両立が図られる見込みだ。オーストラリア市場では、現行モデルの特別仕様車を通じて、ICEエンジン搭載車のラストスパートが展開される一方で、次世代モデルの電動化への移行が進むことになる。

「オーストラリア市場では、ICEエンジン搭載のホットハッチがまだまだ活躍できる。特別仕様車を通じて、その魅力を最後まで伝えたい」
— ロッド・ロジャース(ヒュンダイオーストラリア 製品開発マネージャー)

オーストラリア市場におけるNブランドの戦略

オーストラリア市場は、ヒュンダイにとってNブランドの重要な拠点の一つだ。ICEエンジン搭載車の販売終了後も、オーストラリアでは現行モデルが継続販売されることで、Nブランドのファンとのつながりを維持する。一方で、次世代モデルはハイブリッドや電動化へとシフトし、環境負荷の低減と高いパフォーマンスの両立を目指す。オーストラリア市場における特別仕様車の投入は、NブランドのICE時代の終焉を飾る象徴的な取り組みとなるだろう。

出典: CarScoops