イギリス・ロンドン大学のロイヤル・ホロウェイ校に通う学生、ブロディ・ミッチェルさん(21歳)が、パレスチナ支持活動家のケフィエ(頭巾)を「ティーハンカチ」と発言したとして、ヘイト犯罪の容疑で起訴される可能性が出ている。

事件は先月、同大学のキャンパス内で開催されたイベント中に発生。ミッチェルさんは「非ユダヤ系シオニスト」を自称する学生で、パレスチナ支持活動家の学生との間で激しい口論となった。ミッチェルさんによれば、相手の学生から「なりすましユダヤ人」と侮辱され、さらに「キッパを被っていない」と指摘されたという。

その後、ミッチェルさんがケフィエを「ティーハンカチ」と発言したことで、両者の対立はさらに悪化。大学側はミッチェルさんに対し、9週間の停学処分を科した。また、警察はこの発言をヘイト犯罪に該当する可能性があるとして、検察官に事件を送致した。

双方の主張と大学の対応

ミッチェルさんは自身の発言について、単なるジョークのつもりだったと主張している。一方で、被害を訴えたパレスチナ支持活動家の学生は、発言が人種的・宗教的な侮辱に当たると主張。大学側は中立を保ちつつ、両者の主張を精査している。

ロイヤル・ホロウェイ校は声明で、「キャンパス内の安全と尊重を最優先する」としながらも、具体的な処分については明らかにしていない。事件の詳細については現在も調査中だ。

ヘイト犯罪の定義とイギリスの法整備

イギリスでは、2003年の犯罪・秩序法に基づき、人種、宗教、性的指向などを理由とした差別的発言や行為がヘイト犯罪として扱われる。近年では、ソーシャルメディア上の発言も含め、幅広く適用されるケースが増加している。

「発言の意図よりも、受け手の感じ方が重要視されるケースが多い。特に象徴的な衣装や文化的アイテムに関する発言は、慎重な判断が求められる」
(イギリスの人権団体関係者)

今後の展開と注目点

検察官による審査の結果、正式な起訴に至るかどうかが注目される。また、大学側の処分内容によっては、学生間の対立がさらに深まる可能性も懸念されている。

出典: Reason