FDAが目薬310万本以上の自主回収を発表
米国食品医薬品局(FDA)は、大手薬局チェーンで販売されていた310万本以上の市販目薬について、自主回収を発表した。回収の理由は無菌性に関する懸念で、現時点では健康被害の報告はないとしている。
回収対象の目薬ブランド
回収対象となった目薬は、カリフォルニア州の製薬会社K.C. Pharmaceuticalsが製造した以下のブランドだ。
- Sterile Eye Drops
- AC Eye Drops
- Advanced Relief Dry Eye Relief Eye Drops
- Ultra Lubricating Eye Drops
- Sterile Eye Drops Original Formula
- Sterile Eye Drops Redness Lubricant
- Sterile Eye Drops Soothing Tears
- Artificial Tears Sterile Lubricant Eye Drops
回収の背景と専門家の見解
FDAは3月3日に回収を発表し、3月31日に正式に分類した。回収は「Class II」に分類されており、使用により一時的な健康被害を引き起こす可能性はあるが、重篤な健康被害のリスクは低いとされている。ただし、これは製品の汚染が確認されたわけではなく、製造工程における無菌性の確保に問題があった可能性を示すものだ。
「製品が本当に汚染されていたのか、もし汚染されていたとしてもどのような微生物によるものか、現時点では一切わかっていません。製造元が無菌性に問題があると指摘したことだけが明らかになっています」
ゲイリー・ノバック博士(カリフォルニア大学デイビス校眼科・視覚科学部臨床教授)
消費者への対応
消費者はこれらの目薬の使用を中止し、処分するよう求められている。大手薬局では回収に協力しており、CVSは「当社が販売する4製品は既に約1年前に販売を終了していますが、自主回収に全面的に協力します。購入されたお客様は返金対応を行います」とコメントした。なお、ウォルグリーンやクローガーからは現時点での公式なコメントは得られていない。
専門家が指摘する医療製品の信頼性への影響
今回の回収について、専門家は医療製品の信頼性低下につながる可能性を懸念している。2023年には目薬に関連した感染症アウトブレイクにより、米国で80人以上の感染と4人の死亡が確認されている。こうした事例は、消費者の医薬品に対する信頼を揺るがす要因となる。
今後の対応と注意点
FDAは引き続き調査を進めるとしている。消費者は該当製品を使用していた場合、直ちに使用を中止し、薬局に返却するか廃棄するよう注意喚起されている。また、新たな健康被害の報告があった場合には、直ちに医療機関に相談することが推奨される。