サイズインクルーシブファッションブランド「グッドアメリカン」と、シェイプウェアブランド「スキムス」の共同設立者であるエマ・グレード氏は、リモートワークがキャリアに与える悪影響について強い懸念を示している。
グレード氏は、米経済誌「ブルームバーグ」のポッドキャストに出演し、「リモートワークはキャリアの自殺行為だ」と発言。同氏は、リモートワークのメリットばかりが注目される現状に警鐘を鳴らすとともに、その社会的な影響についても厳しい見方を示した。
「世界で起きていること、出生率の低下や結婚率の減少、孤独の蔓延を考えてみてほしい。これらは、リビングルームでZoom会議をする人が増えたことと無関係だとは思えない」とグレード氏は指摘する。
「長く幸せな人生を送るための鍵は、何よりも人間関係にある」
近年、企業がリモートワークからオフィス勤務への復帰を義務付ける「RTO(リターン・トゥ・オフィス)」政策を巡り、従業員と雇用主の間で対立が生じている。企業側はオフィス勤務が生産性やチームワークを向上させると主張するが、専門家の中には、RTOの実施に際しては目的と従業員への配慮が不可欠だと指摘する声もある。
成功の裏にあった数々の失敗
グレード氏は、ファッション業界で数々の成功を収めてきた起業家だが、その裏には多くの失敗があったという。同氏は「失敗は山ほどある」と語り、自身の初期のビジネス経験を振り返った。
「早期のビジネスでは、うまくいかなかったオフィスもあった。会社を成長させた後に縮小を余儀なくされたこともある。そういった経験は本当に辛いものだ」とグレード氏は明かす。
「私たちは成功した側面や華々しい成果、インスタグラムに投稿したいような話ばかりを目にする。しかし現実は、複数の事業を手掛けた起業家であれば誰しも失敗を経験している」
グレード氏は、起業家精神の本質についても語った。「答えを持っている人は、おそらく十分にスピードを出せていない。起業家とは常に試行錯誤しながら前に進む存在なのだ」と述べた。
ラジカルな正直さを重視するリーダーシップ
チーム運営において、グレード氏が最も重視する原則は「ラジカルな正直さ」だという。女性リーダーに対しては共感力が求められることが多いが、同氏は「正直であることが最優先」との考えを貫いている。
「私の組織にいる誰一人として、私の考えを疑問視したり、意見を述べたりすることをためらわない。なぜなら、それが成長につながるからだ」とグレード氏は強調した。