米国の市民権・移民局(USCIS)が、合法移民手続きを管轄する機関から、大量追放政策を推進する組織へと密かに改編されていたことが明らかになった。
米誌『ニューヨーカー』の記者ジョナサン・ブリッツァー氏が入手した内部文書によると、USCISは新たに「戦術作戦部門(Tactical Operations Division)」を設置。この部門は約80人で構成され、脱国籍手続き、難民再審査、不正検知・国家安全保障、永住権(LPR)業務などを担当するチームで構成されているという。
特に永住権業務では、法的永住権の取り消しが可能な案件を積極的に捜索する役割が与えられている。同部門はテネシー州ナッシュビルに新設されたUSCIS現地事務所の責任者であるダニー・アンドラーデ氏が統括している。
元USCIS政策分析官のサラ・ピアース氏はX(旧Twitter)上で、同改編について「USCISは昨年数千人の職員を失い、申請処理の滞留が記録的な水準に達している。不正検知部門はかつてない規模に拡大したが、局長のジョセフ・エドロウ氏はなおも職員を追放業務へと振り向けている」と指摘した。
実際、USCISの職員数は昨年11%減少し、移民逮捕の現場と化している。さらに昨年9月には、USCISが逮捕権限を持つ特別捜査官を雇用できる新たなルールが施行された。同局の最新の求人広告では、「国土防衛者(Homeland Defenders)」と称する職種の募集も行われている。
出典:
The New Republic