米国のトラック運転手ジョン・ペン氏は、自身のトラックで驚異的な燃費性能を達成し、業界から高い評価を受けている。2019年式フレイトライナー・カスカディアを運転するペン氏は、21万6,000マイル(約34万7,000km)の走行で平均10.46MPGという驚異的な数値を記録し、Overdrive誌の「2025年トラック運転手オブ・ザ・イヤー」に輝いた。

一般的なトラックの燃費が6~7MPG程度であることを考えると、その数値は圧倒的だ。ペン氏が運営するJP Transportは主に家具の輸送を手がけており、テキサス州からカリフォルニア州まで南西部の小売店に商品を届けている。

空力性能の徹底追求が燃費向上の鍵

ペン氏のトラックが高い燃費性能を発揮できる最大の要因は、空力性能の徹底的な最適化にある。彼は2015年に購入したボックストレーラーに、Transtex Edge Elite Aeroキットをはじめとする複数の改造を施した。

この改造により、1,000マイル(約1,600km)走行あたり12ガロン(約45.4リットル)の燃料節約が見込まれるという。ペン氏は、トラック全体を「できるだけ滑らかに」することを目指しており、そのために以下のような改造を行った。

  • トラック本体の改造:フードミラーの撤去
  • トレーラーの改造:泥除けのカット、ナンバープレートのバンパーへの移設
  • その他の工夫:雨水の流れを観察し、空気の流れを最適化

「汚れた空気は敵です。トラックがスムーズに走行できるように、あらゆる部分に手を加えています」とペン氏は語る。

エンジンへの負担軽減が長寿命化につながる

ペン氏のトラックには455馬力のDetroit DD15エンジンが搭載されているが、彼はエンジンへの負担を最小限に抑えるために、「できるだけゆっくり、必要な時だけ速く」という運転スタイルを実践している。

さらに、駐車中のアイドリングも極力避けている。ディーゼル代の高騰と排気ガスシステムの摩耗を考慮し、エアコンを使用する際も「数回しか外気を利用したことがない」という徹底ぶりだ。

「このトラックがスムーズに走行すれば、エンジン、トランスミッション、リアエンド、タイヤなど、あらゆる部品の寿命が延びます」とペン氏は説明する。

トラック運転手オブ・ザ・イヤー受賞の理由

ペン氏の燃費向上への取り組みと、無駄のない運転スタイルは、業界から高く評価されている。Overdrive誌が主催する「2025年トラック運転手オブ・ザ・イヤー」は、まさにその功績を称えるものだ。

彼のような運転手が増えれば、トラック業界全体の燃費性能向上と環境負荷の軽減につながるだろう。ペン氏の取り組みは、トラック運転手にとっても、業界全体にとっても、大きなインスピレーションとなっている。

出典: The Drive