米国食品医薬品局(FDA)は、精神疾患治療薬として注目を集める3社の幻覚剤について、審査プロセスを加速させる方針を発表した。対象となるのは、Compass Pathways社の難治性うつ病治療薬(psilocybin)、Usona Institute社の大うつ病性障害治療薬、Transcend Therapeutics社のMDMA類似化合物を用いたPTSD治療薬だ。
これらの薬剤は、優先審査指定医薬品(Priority Review Voucher)の対象として認定される見込み。FDAは具体的な企業名を公表していないが、Compass Pathways社は自社が指定を受けたことを確認した。他2社については関係筋が明らかにした。
優先審査指定医薬品は、革新的な医薬品に対して与えられる特典で、通常の審査期間(10ヶ月)よりも短期間(6ヶ月)で審査が完了するメリットがある。この制度は、新たな治療法へのアクセス向上を目指すトランプ政権の政策の一環として導入された。
幻覚剤を用いた精神疾患治療は、従来の薬物療法では効果が得られない患者にとって、画期的な選択肢となる可能性が期待されている。特に、MDMAやpsilocybin(マジックマッシュルームの主成分)は、治療抵抗性のうつ病やPTSDに対する有効性が複数の臨床試験で示唆されている。
一方で、これらの物質は依存性や精神的副作用のリスクも指摘されており、慎重な審査が求められている。FDAは、安全性と有効性を徹底的に評価した上で、承認に向けた判断を下す方針だ。
出典:
STAT News