ポンケ社、日本とイタリアに新スタジオを開設

人気ゲーム「ヴァンパイアサバイバーズ」を開発するポンケ社は、今後の成長戦略を発表した。同社の最高戦略責任者(CSO)であるマッテオ・サピオ氏へのインタビューによると、ポンケ社は日本とイタリアに新たなスタジオを開設する計画だ。これにより、同社は15タイトル以上のゲームを同時進行で開発中だという。

同社はこれまで「ヴァンパイアサバイバーズ」という1つのフランチャイズで知られていたが、今後は多様なゲーム展開を目指す。サピオ氏によると、開発中のゲームは大きく3つのカテゴリーに分かれる。

1. 「ヴァンパイアサバイバーズ」のスピンオフ作品

既存のフランチャイズを拡大するスピンオフ作品として、今週リリースされた「ヴァンパイアクロウラーズ」がその一例だ。同作はデッキビルダー要素を取り入れた新作で、同社のゲーム開発力を示す作品となっている。

2. オリジナルIPによる新作

ポンセ社は完全に新しい世界観を持つオリジナルIPのゲームも開発中だ。そのうち2作品は、まったく新しい宇宙を舞台としたタイトルとなる予定だという。

3. ローグライト要素を取り入れた新作

「ヴァンパイアサバイバーズ」と同様の簡単な操作性と弾幕シューティング要素を取り入れたローグライトも多数開発中だ。既に発表されている「Warhammer Survivors」は、人気IP「Warhammer 40K」を舞台としたローグライトで、今年後半にSteamでリリースされる予定だ。

同社はまた、既存のIPを「ヴァンパイアサバイバーズ」のようなゲームに変換できる独自のゲームエンジンを開発。これにより、さまざまなIPを活用したゲーム展開が可能になるという。

ローグライトブームの追い風

近年、簡単な操作性と弾幕シューティング要素を取り入れたローグライトが人気を集めている。その代表例として「ヴァンパイアサバイバーズ」の成功が挙げられる。同作は2700万人以上のプレイヤーを獲得し、このジャンルの先駆けとなった。他にも「Halls of Torment」「Deep Rock Galactic: Survivor」「Soulstone Survivors」など、類似ジャンルの人気作が次々とリリースされている。

第三者パブリッシング事業を一時休止

ポンケ社は昨年、第三者パブリッシング事業を開始したが、現在は一時的に休止している。サピオ氏は「学習の機会であったが、適切なサポートができなかった」と述べる。今後、同事業を再開する可能性はあるものの、現時点では焦点を自社開発に絞る方針だ。

成長のリスクとポンケ社の強み

同社の成長戦略は期待される一方で、過去に大規模な買収を繰り返したエンブレーサー・グループの例もあり、リスクが伴うことは否めない。しかし、ポンケ社はAAAスタジオではなく、インディーゲーム開発に特化した企業だ。新スタジオも「小規模なチーム」で運営され、柔軟性と機敏性を重視した組織体制を採用するという。サピオ氏は「この体制により、会社全体を機敏で柔軟に保つことができる」と説明する。

「ヴァンパイアクロウラーズ」の成功は、ポンケ社が一発屋ではないことを証明している。同作は「スレイ・ザ・スパイア」と「エトリアン・オデッセイ」を融合させたようなゲーム性で、ヴァンパイアサバイバーズの世界観を忠実に再現している。今後もこの品質を維持できれば、ゲーマーにとって長期的な楽しみとなるだろう。

今後のポンケ社の動向に注目が集まる。

出典: Engadget