中国自動車大手BYDは2026年Q1(1~3月)の決算を発表し、純利益が前年同期比55.4%減の40.9億元(約5億9700万ドル)に落ち込んだことを明らかにした。売上高も12%減の1502億元(約220億ドル)と、3四半期連続の減少を記録し、2024年Q2以来の低水準となった。
同社は2026年Q1に70万463台の「新エネルギー車」(EV・PHEV)を販売したが、前年同期比で30%減、2025年Q4の記録的販売台数からは48%減少した。中国市場の価格競争の激化と政府補助金の縮小が主な要因だ。
中国市場の逆風:補助金縮小と価格競争
中国政府は2024~2025年に新エネルギー車(NEV)の購入税を全額免除していたが、2026~2027年には上限1万5000元に半減された。これにより、需要が2025年Q4に前倒しされ、2026年Q1の販売不振につながった。複数の月で中国国内販売が減少を続ける中、輸出の拡大が利益を支える構図となっている。
グローバル戦略への転換:輸出150万台目標
BYDは国内販売の低迷を受け、グローバル市場へのシフトを加速。2026年には150万台以上の輸出を計画し、2027年以降のさらなる成長を見込む。北京モーターショーでは、25万元からの高級EV「DATANG(大唐)」を発表し、初日に3万件以上の受注を獲得。低価格モデルからの脱却で、利益率の維持を図る。
技術面でも充電速度の向上など、ガソリン車からの乗り換えを促す取り組みを強化。しかし、今後の数四半期が鍵を握る。アナリストは、国内需要の回復と輸出の拡大が利益回復のカギになると指摘する。
今後の見通し:回復の鍵はどこに?
- 国内市場:価格競争の激化が続き、需要回復には時間がかかる見通し。
- 輸出市場:欧州や東南アジアでの拡大が期待されるが、成長ペースは緩やか。
- 技術競争:充電性能や自動運転技術の向上が、差別化の鍵に。
「BYDにとって、今後数四半期が回復の成否を分ける。国内需要の回復と輸出の拡大が同時に進まなければ、利益回復は難しいだろう」
(自動車アナリストA氏)
出典:
CarScoops