米国の保守強硬派は、トランプ前大統領が提案したイランとの一時的和平案に対し、激しい反発を示している。同案は、ホルムズ海峡の再開と30日間の停戦合意を柱とするものだが、保守系論客らはこれを「極めて不利な取引」と批判し、厳格な条件を求めている。

保守論客らの厳しい反応

保守系ラジオ番組司会者のヒュー・ヒューイット氏は、自身のSNSで「これは最悪の取引だ。いかなる合意にも厳しい条件を課すべきだ。核開発の永久停止、高濃縮ウランの引き渡し、テロ支援組織への資金供与停止、インターネットの完全解放を求める」と述べた。同氏は、イラク戦争を「ジョージ・W・ブッシュ前大統領の最も賢明な決断の一つ」と評価した人物でもある。

また、イスラエル系団体「アメリカ・シオニスト機構」のモートン・クライン会長は、ザ・ヒル紙の取材に対し「イラン政権が核兵器や弾道ミサイルの開発を続けることは明らかだ。テロ支援もやめないだろう。トランプ氏が『イランは取引を切望している』と言うが、なぜ米国が条件を一方的に提示できるのか理解できない」と語った。

保守メディアの警鐘

ウォールストリート・ジャーナルの社説委員会も同様の見解を示し、「イランに核開発の必要性はない。核合意は米国の圧力を弱めるだけで、将来の大統領が再び厳しい制限を課すことは期待できない」と指摘。その上で「トランプ氏のイランに対する強硬姿勢は他の追随を許さない。いかなる合意でも、核施設の完全解体を確保しなければならない」と主張した。

保守系論客でFOXニュース司会者のマーク・レヴィン氏は、自身の番組で「アクシオスの報道が正しければ、イラン政権は存続し、イラン国民はさらなる弾圧に直面する。イスラエル政府も10月の選挙で敗北する可能性がある」と警鐘を鳴らした。同氏は「将来の大統領がこの合意を履行することはないだろう。民主党内の反戦勢力が強まる中、軍事行動はますます困難になる」と述べた。

和平案の背景と今後の展望

この和平案が市場を安定させるための交渉術である可能性もあるが、その一方で、トランプ氏が「戦争は大きな過ちだった」と認識し、和平に向けた動きを進めている可能性も指摘されている。しかし、保守強硬派はさらなる軍事行動を求め、いかなる和平案にも反対の姿勢を崩していない。