ニューヨーク州控訴院はこのほど、2013年に起きた虚偽の暴行通報をめぐり、50万ドル(約7,000万円)の損害賠償を認める判決を下した。
この事件は、ビソグノ対リベルテラ事件と呼ばれ、2024年3月に判決が確定した。原告は弁護士で、被告のジョン・リベルテラの元妻の代理人として家庭裁判所の審理に出席していた。審理後、双方が口論となり、ジョンがスマートフォンで動画を撮影。被告らは法廷職員に対し、原告がジョンの顔を殴ったと虚偽の通報を行い、警察を呼んだ。原告は逮捕されたが、2013年11月に検察が不起訴処分とした。
原告は名誉毀損、不当逮捕、悪意のある起訴を理由に被告を提訴。陪審は名誉毀損とジョンによる不当逮捕・悪意のある起訴の事実を認め、50万ドルの賠償を命じた。
判決の根拠となった法律論
裁判所は、被告の虚偽の通報が名誉毀損に該当する理由について、以下のように説明した。
「被告の発言は、原告に対する重大犯罪(暴行未遂)の虚偽の告発であり、名誉毀損に該当する」
また、不当逮捕については、被告が警察に積極的に働きかけたかどうかが争点となった。裁判所は、被告が「警察に対し、自らの意思で逮捕を促す行為を行った」と認定した。
悪意のある起訴の成立要件
悪意のある起訴が成立するには、以下の4要件が必要とされた。
- 刑事手続きが開始されたこと
- 被告人に有利な形で手続きが終了したこと
- 相当な理由(probable cause)がなかったこと
- 実際の悪意に基づいて行われたこと
裁判所は、被告が警察に対し「助言や奨励を行い、刑事手続きを開始させた」と認定し、悪意のある起訴の成立を認めた。
出典:
Reason