米国発の女性主導型マッチングアプリ「バンブル」は、同社の象徴的なスワイプ機能を廃止し、AI主導のマッチング機能へと移行する大胆な改革を発表した。創業者でCEOのホイットニー・ウルフ・ハード氏が11月13日(現地時間)、「The Axios Show」に出演し、その詳細を明らかにした。

同氏は「スワイプ機能に別れを告げ、このカテゴリーに革命を起こす新機能を導入する」と述べ、今年の第4四半期から一部市場で段階的に導入を開始すると発表。具体的な代替機能については明言を避けたものの、従来の「女性が先にメッセージを送る」ルールも廃止し、性別に関係なく自由なコミュニケーションを可能にするとした。

業績不振と競合激化が背景に

バンブルは2021年のIPO以来、株価が90%以上下落するなど業績が低迷。加えて、若年層のアプリ離れやTinder、Hingeといった競合の台頭により、市場シェアを失いつつあった。ウルフ・ハード氏は「ユーザーはスワイプ機能に疲弊し、恋愛に対する意欲を失っている」と指摘し、新たなアプローチの必要性を強調した。

スワイプ機能を巡っては、Tinderが世界No.1の地位を築く原動力となった一方で、Hingeはスワイプを採用せず、プロフィールへのリアクション(写真への「いいね」や質問への回答など)を通じたマッチングを採用。近年では、無限スクロールに対するユーザーの反発から、スワイプ機能に代わる新たな仕組みを模索するアプリも増加している。

AI主導のマッチングで再起を図る

ウルフ・ハード氏は「人々はスワイプ機能に疲れ、恋愛に対するモチベーションを失っている」と述べ、AIを活用したパーソナライズドなマッチング機能が、ユーザー体験の向上と新規ユーザー獲得のカギになるとの見解を示した。改革は今年後半にも本格化し、アプリの再リリースが予定されている。

一方で、従来の「女性が先にメッセージを送る」というバンブルの特徴的なルールについては、「性別に関係なく、誰もが自由にコミュニケーションを始められるようにする」としつつも、「女性が最初にアプローチするという本質は維持する」との立場を示した。

業界全体の転換点となるか

datingアプリ業界では、長年にわたりスワイプ機能が主流であったが、近年はユーザーの行動変化や競合の多様化により、業界全体が転換期を迎えている。バンブルの改革が成功すれば、他社にも影響を与える可能性が高い。今後の展開に注目が集まる。

出典: Axios