暗号資産(暗号資産)関連の売上高が前年同期比47%減と大幅に落ち込んだ2025年Q1の決算を受け、ロビンフッド(HOOD)の株価は8%下落したが、バーンスタインは同社に対する「アウトパフォーム(優れている)」評価と1株130ドルの目標株価を維持した。同社は、暗号資産市場の回復や新たな収益源の成長を根拠に、株価が底打ち後にほぼ倍増する可能性があると分析している。

暗号資産市場の低迷が主因

バーンスタインのアナリスト、ガウタム・チュグアニ氏らのチームは、ロビンフッドの業績不振の主な要因を暗号資産市場の低迷に求めた。同社の暗号資産関連売上高は大幅に減少したが、これは業界全体の下落傾向と一致している。暗号資産市場全体では、過去最高値から40%下落したビットコインをはじめ、多くのトークンが75%以上下落し、業界全体で1.5兆ドル以上の価値が失われた。

回復の兆しと新たな成長戦略

しかし、バーンスタインは、暗号資産市場が4月に安定化に向かいつつあり、ロビンフッドが手掛ける予測市場取引所「ロテラ(Rothera)」が2026年半ばに開業予定であることから、同社の回復に期待を寄せている。また、ロビンフッドは今年に入って3億ドル以上の自社株買いを実施しており、さらに15億ドルの買い戻し枠を更新している。

CEOのヴラド・テネフ氏は、ビットコイン価格のサイクルから脱却し、インフラ整備や長期的な金融サービスの提供に注力する方針を繰り返し表明している。

Q1決算の内訳と業績の明暗

ロビンフッドは5月13日、Q1の調整後EPS(1株当たり利益)が0.39ドルと、アナリスト予想を約10%下回ったと発表した。総売上高は11億ドル程度で、市場予想を7%下回った。また、ウォール街の重要指標である調整後EBITDA(利息・税金・償却前利益)は5億3400万ドルで、これも9%下回った。

一方で、同社の基幹事業は堅調に推移した。総売上高は前年同期比15%増を記録し、取引手数料収入は6億2300万ドルに達した。特に、予測市場取引が記録的な伸びを見せ、「その他取引収入」は前年同期比320%増の1億4700万ドルとなった。ロビンフッドのユーザーは同四半期に88億件のイベント契約を取引し、この取引高が収益を押し上げた。

また、ロビンフッドの銀行事業は前回の決算発表以降5倍に成長し、純預金額は20億ドルを超え、直接預金の付帯率は40%に達した。ゴールドクレジットカードの利用者数は80万人を超え、年間購入額は150億ドルに上っている。

2026年の見通しとAI活用

バーンスタインは、2026年の1株当たり利益を2.65ドルと予想しており、これは市場コンセンサスを23%上回る水準だ。この上振れは、暗号資産市場の回復と予測市場の本格的な成長に支えられると分析している。

さらに、ロビンフッドはAIツールの導入を加速しており、製品機能の向上や業務効率化を図っている。同社によると、従業員の90%以上が既にAIツールを活用しているという。

「暗号資産市場は安定化に向かいつつあり、ロテラの開業も控えている。ロビンフッドの回復は時間の問題だ」
– バーンスタイン、アナリスト ガウタム・チュグアニ氏

出典: DL News