YouTubeでエンジンビルディングの様子を公開しているロブ・ダーム氏が、シングルローターエンジンを搭載したマツダ・ミアタの改造車を公開した。同車はこれまで1年以上にわたりYouTubeチャンネルでその進化の様子が紹介されてきたが、このたびダイノテストで155馬力、136lb-ft(約184Nm)のトルクを記録。そのパフォーマンスはリアデフを破損させるほどのインパクトを持つという。

このプロジェクトは、ダーム氏が手掛ける数々のエンジンビルディングの中でも特に注目を集めてきた。エンジン本体はほぼ全てがアルミニウムのブロックで構成され、重量はわずか70ポンド(約32kg)と極めて軽量。内部に排気タービンとしてギャレットGBC-22ターボを搭載し、3Dプリント製のインテークマニホールドと組み合わせることで、高いパフォーマンスを実現している。

ダーム氏は過去5回のエピソードでこのシングルローターミアタをドライブしてきたが、そのチューニングには多大な努力が必要だった。エンジンのスムーズな作動を実現するために、燃料供給の最適化など、さまざまな調整が続けられてきた。現在も燃料の問題が完全には解決していないが、今後の改良次第でさらなるパワーアップが見込まれる。

ダーム氏はウエステック・パフォーマンスでダイノテストを実施。その結果、最高出力155馬力、最大トルク136lb-ftを記録した。これは、極めて小排気量ながら驚異的な数値であり、プロジェクトの可能性を示す結果となった。ダーム氏によれば、現在の課題はターボのブーストクリーク(過剰なブースト圧の上昇)で、内部ウェイストゲートの設定不良により22psiまで急上昇し、燃料がオイルキャッチ缶に流入する問題が発生しているという。エンジン内部のクリアランスやギャップの調整、ターボの最適化が進めば、さらに強力な走りが期待できるとしている。

ダーム氏は「このプロジェクトはまだ完璧ではないが、間もなく完成に近づくだろう」と語る。同氏は「このエンジンがどれだけのパワーを出すかは重要ではない。シングルローターエンジンにターボを搭載し、実際に公道を走行させること自体が驚異的な成果だ」とその意義を強調した。

「このようなプロジェクトを自分で組み上げることは不可能だ。パワーの数値にこだわる必要はない。機能するターボローターエンジンを搭載したミアタが公道を走ることこそが、何よりの成果だ」
— ロブ・ダーム

今後、ダーム氏によるさらなるチューニングが進めば、このシングルローターミアタはさらなる進化を遂げることだろう。エンジンビルディングの醍醐味を存分に味わえるプロジェクトとして、多くの注目を集めそうだ。

出典: The Drive