米国の憲法が保障する言論の自由は、退役軍人議員にまで及ぶのか。国防長官ピート・ヘグセス氏が、民主党のマーク・ケリー上院議員(アリゾナ州)に対し、軍の規律を乱す発言を理由に懲戒処分を検討している問題で、言論の自由擁護団体「FIRE」が警鐘を鳴らしている。

ヘグセス長官は、ケリー議員が軍関係者に対し「違法な命令を拒否せよ」と発言した動画を理由に、1月5日付の懲戒文書を送付。さらに、ミサイル攻撃や軍の人事に関する議員の批判も「軍の規律を損なう行為」と非難し、退職ランクや年金の削減を含む処分を示唆した。

しかしFIREは、ケリー議員の発言は憲法で保護されるべきものであり、退役軍人の発言を制限することは、他の元公務員への検閲にもつながる「危険な前例」を作ると主張。最高裁の1974年の判例「パーカー対レヴィ事件」を根拠とするヘグセス長官の主張は、退役軍人の言論の自由を不当に制限するものだと批判している。

なぜヘグセス長官の主張は危険なのか

  • 憲法違反のリスク:退役軍人の発言を制限することは、憲法修正第1条で保障された言論の自由を侵害する可能性がある。
  • 検閲の拡大:この前例が認められれば、他の元公務員の発言も制限される恐れがある。
  • 軍の規律との関係:ケリー議員の発言は軍の規律を乱すものではなく、むしろ憲法の原則を再確認するものだった。

FIREの主張

「政府は、ケリー議員の発言が憲法で保護されるべきものであることを認めている。しかし、退役軍人というだけで処罰できるという主張は、憲法の原則を侵害するものだ。これは、パーカー判例を不当に拡大解釈するものであり、危険な前例となる。」

FIREは、ケリー議員の発言が軍の規律を乱すものではなく、むしろ憲法の原則を再確認するものだと指摘。ヘグセス長官の主張は、憲法の原則を侵害するだけでなく、他の元公務員への検閲にもつながる可能性があると警告している。

出典: Reason