米国の宇宙ベンチャー企業アストロボティック社が開発した回転デトネーションロケットエンジン「チャクラム」が、渦を巻く特徴的な排気炎を放つ様子が公開され、注目を集めている。

このエンジンは、超音速のデトネーション波がエンジン外周を回転する仕組みで、3つのデトネーション波が同時に周回することで高効率な燃焼を実現。その結果、衝撃ダイヤモンドと呼ばれる鮮明な模様が排気炎に現れる。

アストロボティック社の担当者は、チャクラムがNASAマーシャル宇宙飛行センターで実施された複数のテストで、4,000ポンド以上の推力を達成したと発表。エンジンの小型さに比して高い出力を実現しており、特に300秒連続燃焼は回転デトネーションロケットエンジン(RDRE)技術として新記録とされる。

「チャクラムは我々の期待をはるかに上回る性能を示しました」と語るのは、同社の主任研究員ブライアント・アヴァロス氏。未知の要素が性能に影響を与える可能性を懸念していたが、実際のテストでは想定以上の結果が得られたという。この技術は、将来の月面着陸機や軌道間輸送機、さらには月周回圏内での運用拡大に貢献する可能性がある。

アストロボティック社は、既存の製品ラインナップ(Xogdor VTOL再使用ロケットや2機の月面着陸機)にチャクラムを導入する計画で、より効率的な燃焼によりペイロードの高速・大量輸送が可能になるとしている。

回転デトネーションロケットエンジンは、従来のロケットエンジンに比べて燃焼効率が高く、推進剤の消費を抑えつつ大きな推力を得られることが特徴。今後の宇宙開発において、重要な技術となることが期待される。

出典: The Drive