米国自動車市場における輸入車の実態が明らかになった。一般的に「米国ブランド」とされるゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ステランティスの「デトロイト3」は、国内生産を重視していると見られがちだが、実際には多くの車両を海外から輸入していたことが分かった。

特にGMは2024年に117万480台の車両を米国に輸入した。これは同社の米国販売台数285万台の約41%に相当する。このうち38万8280台は韓国工場からの輸入で、主力モデルの「シボレー・トラックス」「シボレー・トレイルブレイザー」「ビュイック・エンビスタ」「ビュイック・アンコアGX」などが含まれる。

一方でフォードは37万8123台を輸入。主にメキシコ工場からの輸出で、代表モデルとして「マーベリック」「ブロンコスポーツ」「マスタング・マッハE」、中国から輸入される「リンカーン・ノーティラス」などが挙げられる。ステランティスも51万3893台を輸入し、その中には「ジープ・コンパス」の米国生産移管も含まれる。

これに対し、ドイツのBMWは21万5078台の輸入にとどまり、デトロイト3のいずれよりも少なかった。ただし、BMWの米国販売台数は38万8897台で、半数以上が輸入車だった。

外国ブランドも大量輸入、テスラは国内生産に徹底

外国ブランドでも大量の輸入が行われていた。日産は42万9451台、フォルクスワーゲンは45万2220台、ホンダは55万6404台を輸入。特に韓国のヒュンダイは109万2478台、日本のトヨタは119万2969台を輸入していた。

米国市場で最も「米国志向」の強いブランドはテスラだ。同社は北米産部品の比率が最も高く、2024年には輸入車を1台も投入しなかった。これは「米国ブランド」とされるデトロイト3とは対照的な姿勢と言える。

輸入依存の背景と課題

GMは韓国工場への6億ドル投資を発表し、生産能力の拡大を図る一方で、米国内生産能力も強化している。しかし、工場の再編やサプライチェーンの見直しには長い時間がかかり、政策変更への即応は難しい状況だ。

米国の自動車産業は、依然としてグローバルなサプライチェーンに依存しており、単純な「国内生産」だけでは語れない実態が浮き彫りになった。

出典: CarScoops