米国政府は、医療用大麻の規制を大幅に緩和する歴史的な決定を下した。現地時間4月23日、司法長官代行のトッド・ブランシェ氏は、FDA承認および州ライセンス付きの医療用大麻を、連邦政府の最も厳しい規制区分であるスケジュールIから、より緩和されたスケジュールIIIに再分類する命令に署名した。

同命令は、医療用大麻の研究促進と州ライセンス事業者の税制優遇を主な目的としている。具体的には、以下の効果が期待される。

  • 研究アクセスの拡大:連邦資金による研究者が大麻を容易に入手できるようになり、医療効果のさらなる解明が進む
  • 税制優遇の適用:州ライセンス事業者が連邦税の控除を受けられるようになり、事業の安定化が図られる
  • 規制負担の軽減:スケジュールIIIへの移行により、医療用大麻の流通に関わる規制が緩和される

同命令は、大麻の合法化を直接的に認めるものではない。しかし、連邦政府が半世紀にわたり大麻の危険性を過大評価し、医療的利点を無視してきた歴史的な誤りを認める重要な一歩と位置付けられている。

背景と経緯

トランプ前大統領は昨年12月、連邦政府に対し、大麻をスケジュールIからスケジュールIIIに「最も迅速に」移行させるよう指示していた。しかし、4月20日の「420」までに具体的な措置が講じられなかったため、大統領は不満を募らせていたと報じられている。

「スケジュールIIIへの再分類は、連邦政府が大麻の危険性を過大評価し、医療的利点を無視してきた半世紀にわたる歴史的な誤りを認めるものだ。これは一定の進歩だが、州法による医療用・娯楽用大麻の合法化と連邦の禁止規定の矛盾を解消するには程遠い」
— ジャコブ・サラム(コラムニスト)

航空業界の動向:スピリット航空への公的資金注入問題

一方、米国政府は低コスト航空会社スピリット航空に対し、5億ドル規模の公的資金による救済を検討している。 Politico紙によると、米政府とスピリット航空は、米政府が最大90%の株式を取得する可能性がある「最終段階の協議」を行っているという。

同救済策の背景には、前政権がスピリット航空のジェットブルーとの合併を阻止したことへの反発があるとされる。しかし、専門家らはこの救済策が航空業界の競争環境を歪め、消費者にとっての選択肢を減らす可能性を指摘している。

  • ゲイリー・レフ(航空業界アナリスト):「スピリット航空への救済は違法であり、低価格モデルを崩壊させる。乗客はスピリット航空に乗るかどうかに関わらず、より高い料金を支払うことになる」
  • マーク・スクリブナー(運輸政策専門家、リーズン財団):「低コスト航空会社を政府の傘下に置くことは、競争力のある航空市場を破壊する。これは市場原理に反する」

低コスト航空(LCC/ULCC)モデルは、従来のフルサービス型航空会社と比較して市場変動に敏感であり、その柔軟性が競争力の源泉となっている。専門家らは、政府による救済がこのモデルを崩壊させ、結果的に消費者の負担増につながると警鐘を鳴らしている。

出典: Reason