米首都ワシントンの最高裁判所前で4月2日、中絶権擁護派が集会を開催。ミフェプリストンの錠剤に扮した女性が supporters of Planned Parenthood と共に踊る様子が見られた。写真は Drew Angerer/AFP via Getty Images 提供。
米連邦第5巡回区控訴裁判所(テキサス州)は4月、中絶薬ミフェプリストンの使用制限を試みた。同裁判所は2023年にも同様の判断を下したが、最高裁は管轄権がないとして却下していた。今回も同様の法的課題が争われており、最高裁は Danco Laboratories v. Louisiana および GenBioPro v. Louisiana の両事件で、再び管轄権の不存在を理由に却下する可能性が高い。
最高裁の判断に注目が集まる
2024年の FDA v. Alliance for Hippocratic Medicine 判決では、最高裁は全会一致で管轄権の不存在を認めた。今回の事件でも同様の結論が予想されるが、同裁判所の保守多数派は過去の判例に反する判断を下すことが多く、不安視されている。
例えば、2025年の Medina v. Planned Parenthood では、わずか2年前の判例を覆してメディケイドによる中絶医療費支払いを禁止。2021年の Whole Woman’s Health v. Jackson では、州が憲法上の権利を行使する者を追跡する「 bounty hunters 」制度を容認する判断を示した。
ミフェプリストンの将来に不透明感
第5巡回区控訴裁判所の判断は、全米の患者がミフェプリストンを入手する権利を脅かす可能性がある。同裁判所は管轄権の問題を主張しているが、その根拠は極めて弱いと指摘されている。最高裁が過去の判例を踏襲するのか、それとも新たな方向性を示すのか、注目が集まる。
一方で、最高裁の Samuel Alito 判事は第5巡回区の判断を一時的に停止する命令を発出。5月11日までの期限付きで、中絶医療提供者にとっては朗報と受け止められている。しかし、同裁判所の保守多数派が一貫した判断を示すかは依然不透明だ。