アウディの往年のレーシングカーに対する需要が急増し、納期遅延が発生している。同社はこれまでにRS 5 DTM 3台R18 LMP1 1台を販売したが、工場再生に時間を要するため、注文が殺到している状況だ。

アウディスポーツは「レーシングレジェンド」プログラムの一環として、引退レースカーをプライベートユーザー向けに復刻・販売している。しかし、その人気は想定を上回り、工場再生には2026年以降まで待ち時間が生じるほどのバックログが発生している。同社のロルフ・ミヒルCEOは「需要が当初の予想を超えている」と述べている。

復刻モデルの人気とその背景

アウディは2024年から工場支援によるレーシングカーの販売を開始し、2025年には正式な部門として確立した。特に1993年から2020年までのDTM(ドイツツーリングカー選手権)のクラス1時代の車両が注目を集めている。

その代表例がRS 5 DTMで、ロードカーのRS 5クーペとは異なり、カーボンモノコックや極限のエアロダイナミクスを採用。2019年以降のモデルはV8から2.0Lターボ4気筒エンジンに変更され、610馬力(455kW / 618PS)を発揮する。

また、R18 e-tron quattroなどのLMPプロトタイプも人気で、2013年モデルはミッドシップV6 TDIとハイブリッドシステムを搭載し、ル・マン24時間レースで複数回の優勝を飾った実績を持つ。

工場再生の厳しさと所有者へのサポート

アウディスポーツのエンジニアは、レースで限界まで走行した車両を工場基準に戻す作業に追われている。納品済みの所有者には技術サポートを提供し、レーストラックで楽しめるよう支援している。

2026年のレース活動とレーシングカーの展示

2026年には、ホッケンハイム、ル・マン、ニュルブルクリンク、レッドブル・リンクなどのクラシックレースに出場予定だ。特にル・マンでは、V12ディーゼルエンジン搭載のR10 TDIハイブリッドのR18 e-tron quattroを並べて展示し、アウディの耐久レースの歴史をアピールする。

出典: CarScoops