ビットコイン決済がもたらした劇的なコスト削減

米ファストフードチェーン「ステーキンシェイク」は、ビットコイン決済の導入により、決済手数料を従来のクレジットカードと比較して50%削減し、年間約600万ドルの節約に成功したと発表した。同社のマイケル・ボーズ最高財務責任者(CFO)は、ラスベガスで開催された「Bitcoin 2026 Conference」にて、ビットコインが同社のビジネス成長を牽引する中核要素となったと述べた。

顧客獲得数200万人超、売上成長率は業界トップクラスに

ビットコイン決済プラットフォームは2025年5月16日にライトニングネットワークを介して開始され、導入直後から顕著な成果が表れた。2025年の第2四半期(Q2)における同一店舗売上高は前四半期比で11%増を記録し、第3四半期(Q3)には15%増まで加速。マクドナルド、タコベル、ドミノピザなど主要競合他社を上回る成長率を達成し、業界全体で最も高い売上成長を記録した。

クレジットカードとの手数料差は年間600万ドル相当

ボーズCFOは、クレジットカード決済とビットコイン決済の手数料差について、「ビットコイン決済を利用すれば、クレジットカードと比較して手数料を50%削減できる。一般的なクレジットカードの手数料は2.5%〜3.5%だが、全ての顧客がビットコインで支払えば、年間約600万ドルの節約になる」と説明した。

節約した資金でメニュー改革を推進

ステーキンシェイクは、ビットコイン決済で得られた節約分をメニューの改善に充てている。具体的には、2025年6月1日より全店舗で100%グラスフェッド・グラスフィニッシュの牛肉への切り替えを開始。また、調理用油の見直しとして、シードオイルから牛脂への転換を実施した。さらに、健康志向の「Make America Healthy Again」運動に賛同し、調理プロセスの刷新を進めている。

同社は、ビットコインの固定供給量(2,100万BTC)にちなんだ新メニューとして、「ビットコインミルクシェイク」と「ビットコインステーキバーガー」を導入した。

社内経済圏の構築:従業員へのビットコイン還元も

ステーキンシェイクは、顧客から受け取ったビットコインを戦略的ビットコイン準備金として蓄積。現在の準備金額は1,000万ドルに達し、従業員向けのビットコインボーナスプログラム(時給0.21ドル相当のビットコイン還元)を3月1日より開始した。ボーズCFO自身も、自身の報酬の一部としてビットコインを受け取っており、「業界で初めてビットコインを報酬の一部として受け取る経営幹部となった。この取り組みが、業界全体の新たな報酬モデルの先駆けとなることを期待している」と語った。

グローバル展開と今後の展望

ステーキンシェイクは現在、米国をはじめフランス、イタリア、ポルトガル、モナコに展開する約1,000店舗を運営。ビットコイン決済の成功を受け、さらなる拡大とサービスの向上を目指す方針だ。

「ビットコインは実体経済を支える本物の通貨であり、健全なエネルギーによって支えられている。この通貨を活用することで、より健康的な商品を提供できるようになった」
— マイケル・ボーズ(ステーキンシェイクCFO)