ラテンアメリカでEVブーム到来、中国メーカーが市場を席巻
ラテンアメリカ、特にコスタリカでは、電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいる。背景にはガソリン価格の高騰がある。2026年初頭には米国のガソリン価格が4.51ドルまで上昇し、世界各国でも同様の傾向が見られる。この状況下で、多くの消費者がEVへの乗り換えを進めている。
特に中国メーカーのEVが注目を集めている。BYD、MG、Geelyなどのブランドが、手頃な価格と高い技術力で市場を席巻。コスタリカでは、2026年1〜3月にEVが新車販売の18%を占め、西半球で最もEV普及率の高い国の一つとなった。
コスタリカが示す「関税なし」の成功モデル
コスタリカは、中国製EVに対する関税を課していない数少ない国の一つ。その結果、エネルギー自給率の向上と輸入コストの削減を実現している。
Kattia Cambronero議員(コスタリカ立法議会)はこう述べる:「EVの普及は、コスタリカのエネルギー主権を強化します。原油価格の乱高下に左右されず、安定したエネルギー供給が可能になります」
同議員は先月、EV充電インフラの整備を加速する法案を可決。これにより、EV普及はさらに加速すると見込まれている。
ラテンアメリカにおけるEV普及の実態
調査会社Benchmark Mineral Intelligenceによると、2025年のEV販売台数は前年比48%増、2026年3月には79%の急増を記録した。この成長を支えているのが、中国メーカーの低価格EVだ。
コスタリカのガソリン価格は1リットルあたり1.61ドル(6.09ドル/ガロン)と、世界平均の1.46ドル(5.53ドル/ガロン)を上回る。それでもEVへのシフトが進む理由は、ランニングコストの削減にある。
米国が見落としている「中国製EVの可能性」
米国では、中国製EVに対する関税が課せられており、消費者は安価で高性能なEVを手に入れることができない。一方で、コスタリカやラテンアメリカ、アフリカ、アジアの多くの国々では、関税がなく、EVが急速に普及している。
Asomove(コスタリカEV協会)の調査によると、EVユーザーの70%が「コスト削減」をEV導入の最大の理由としている。ガソリン価格の高騰が続く中、EVは経済的な選択肢としてますます注目を集めている。
今後の展望:EV普及のカギを握る中国メーカー
今後、中国メーカーはさらなる市場拡大を目指し、カナダやラテンアメリカ、アフリカ、アジアへの進出を加速させる見通しだ。これらの地域では、EV普及がエネルギー政策の重要な柱となりつつある。
一方で、米国や欧州では依然として関税などの障壁が存在。EV普及のスピードは、各国の政策次第と言えるだろう。
「EV普及は、単なる環境対策ではなく、エネルギー安全保障の強化でもある。コスタリカの事例は、その可能性を示している」
— Kattia Cambronero議員