欧州専門家が加工食品の健康リスクを指摘

欧州の専門家グループが、加工食品の摂取が心疾患や糖尿病、高血圧などのリスクを高めるとして、医師に対し患者への啓発を強化するよう求める声明を発表した。欧州心臓病学会の実践委員会と欧州予防心臓病学会、複数の専門家が共同でまとめたもので、5月6日に欧州心臓ジャーナルに掲載された。

加工食品とは?

加工食品とは、工業的な原材料や添加物を使用して製造された食品を指す。砂糖や塩、通常の調理では使用されない物質が加えられ、味や食感が改善される一方で、健康リスクを高める可能性がある。

加工食品が引き起こす健康リスク

複数の研究により、加工食品と以下の健康リスクとの関連が指摘されている。

  • 心血管疾患:冠動脈疾患のリスクが19%上昇、心房細動のリスクが13%上昇
  • 代謝疾患:糖尿病、肥満、脂質異常症
  • その他の疾患:がん死亡リスクの増加、認知機能低下、筋肉の健康悪化、骨の脆弱化、女性の不妊リスクの上昇

米国では年間12万件以上の死亡が加工食品に起因するとの研究結果も報告されている。

専門家が求める対策

専門家は、医師が患者に対し加工食品の摂取量や健康リスクについて説明し、摂取を控えるよう指導することを提言。特に心疾患のリスクが高い人に対し、注意を促す必要性を強調している。

さらに、食品表示や規制、最新のガイドラインに関する理解を深めることも重要だと指摘。従来の栄養素中心の食事指導に加え、食品加工の観点も取り入れるべきだと主張している。

「加工食品は従来の食事に取って代わり、心血管疾患のリスク要因である肥満、糖尿病、高血圧との関連が指摘されています。しかし、このエビデンスが患者への食事指導に反映されるまでには至っていません」
ルイジーナ・グアスティ医師(イタリア・インスブリア大学准教授)

健康的な代替食品とは

専門家は、加工食品の代わりに以下のような食品を摂取することを推奨している。

  • 新鮮な果物や野菜
  • 全粒穀物
  • ナッツ類
  • 未加工の肉類
  • 天然の乳製品

これらの食品は、栄養価が高く、加工食品に含まれる有害な添加物を避けることができる。

出典: Healthline