欧州・英国で進化するID. Buzz、米国は2026年モデルを欠番
フォルクスワーゲンは2026年型ID. Buzzに大幅なアップデートを施し、欧州と英国で発売する。新型インフォテインメントシステムの採用や物理ステアリングボタンの復活、AWD化、ワンペダル運転、V2L機能の追加など、使い勝手とパフォーマンスを向上させた。その一方で、米国向けは2026年モデルの投入を見送り、2027年以降に延期される見通しだ。
335馬力のAWDモデル「ID. Buzz Pro 4Motion」
最大の目玉は新型「ID. Buzz Pro 4Motion」の登場だ。デュアルモーターにより335馬力(250kW)を発揮し、これまでは高性能版のGTXにのみ与えられていた出力を、通常モデルでも利用可能にした。バッテリー容量はショートホイールベースが79kWh、ロングホイールベースが86kWhとなる。
新たにAWDを採用したことで、牽引能力も大幅に向上。リアホイール駆動モデルと比較して600kg増の最大1,800kg(ロングモデルは1,600kg)まで引き上げられた。これは実用性を重視するユーザーにとって大きなメリットとなる。
使い勝手と安全性の向上
インテリア面では、新型「Innovision」インフォテインメントシステムを搭載。メニューが一新され、オーディオ・動画ストリーミング・駐車・充電・ゲームに対応したアプリストアが利用できるようになった。このシステムは既にID.3 Neoで採用されており、今年後半にはCaddyやTransporter T7のフェイスリフトモデルにも展開される予定だ。
ドライバーにとって朗報なのは、物理ボタンの復活だ。タッチセンサー式だったステアリングボタンが、使いやすい物理ボタンに戻された。ただし、メインディスプレイ下のタッチスライダーは引き続き採用される。
その他の注目機能として、V2L(Vehicle-to-Load)機能が追加された。専用アダプターを介してe-bikeやその他機器に電力を供給でき、移動式の電源として活用できる。また、ワンペダル運転機能により、アクセルペダルから足を離すだけで車両を減速・停止させることが可能になった。安全面では、オプションの「Connected Travel Assist」により、信号機認識機能が強化されている。
発売時期と今後の展望
2026年型ID. Buzzは、欧州と英国のディーラーで今夏に発売される。米国向けについては、2027年モデルへの導入が検討されているものの、現時点では未定となっている。
フォルクスワーゲンは、今回のアップデートを「ID. Buzzの実用性と快適性を高めるための重要なステップ」と位置付けている。今後、米国市場への展開が実現すれば、より多くのユーザーがこれらの機能を享受できるようになるだろう。