米国の予測市場プラットフォーム「Kalshi」を巡り、同社の弁護士が5月4日にマサチューセッツ州最高裁で厳しい立場に立たされた。Kalshiは「全米50州で合法スポーツベッティングが可能な初のアプリ」と自社を宣伝しているが、同社の弁護士は「スポーツ賭博を提供しているわけではない」と主張。同社の「スポーツ関連市場」が事実上のスポーツベッティングに該当するかが争点となった。
Kalshiは2025年の収益の約90%をスポーツ市場が占め、年間売上高は15億ドルに達する。直近のシリーズFラウンドで10億ドルを調達し、企業価値は6か月前の2倍となる220億ドルに達した。同社はユーザーが実世界の出来事の「yes/no」の結果を予測し、利益を得る仕組みを提供。ユーザーは1セントから99セントの価格で契約を売買し、結果が確定すると勝者に1ドルが支払われる。
しかし、2024年1月にマサチューセッツ州の下級審裁判官は、Kalshiの「イベント契約」がスポーツベッティングと機能的に同等であると判断。同社に他のスポーツベッティング事業者と同様の規制を適用し、運営を停止するよう命じた。判事は「公衆衛生と安全、州の財政利益の観点からも必要」と述べた。
法廷での激しい攻防
Kalshi側の弁護士、Grant Mainland氏は最高裁で「Kalshiは商品先物取引委員会(CFTC)によって規制される取引所であり、州の規制対象ではない」と主張。また、同社の商品は「賭博」ではなく「スワップ」に分類される金融派生商品だと訴えた。しかし、最高裁の審理は厳しいものとなった。
「イベント契約をより高いレベルで見れば、歴史的に賭博や賭けと理解されてきたものと概念的に矛盾しない」
— 最高裁裁判官 Gabrielle Wolohojian
「完全に異なると主張するが、全く理解できない」
— 最高裁裁判官 Scott Kafker
Kalshi側の主張は裁判官からの厳しい追及に直面。スポーツ市場の存続が同社の企業価値を左右するだけに、今後の判決が注目される。