米バイオ企業のイントリア・セラピューティクスは10日、稀少遺伝性疾患の治療薬として開発中のCRISPRベースの遺伝子治療薬「ロンボ・ゼット(lonvo-z)」が、第3相臨床試験で画期的な効果を示したと発表した。

同社によると、遺伝性血管性浮腫(HAE)患者80人を対象とした試験で、ロンボ・ゼットを投与された患者の発作発生率がプラセボ群と比較して87%低下し、60%以上の患者が試験期間中に発作ゼロを達成したという。一方、プラセボ群では発作ゼロが11%にとどまった。

ロンボ・ゼットは、体内で直接DNAを編集するin vivo治療薬としては初のCRISPRベース医薬品となる可能性があり、米食品医薬品局(FDA)への審査提出も既に開始されている。同社は現在、段階的な審査資料提出(ローリングサブミッション)を進めており、早期承認に向けた道筋が見えてきた。

CRISPR技術を用いた医薬品としては、Vertex Pharmaceuticalsの鎌状赤血球症治療薬「カスゲビ(Casgevy)」に次ぐ2例目の承認となる見通しだ。カスゲビは昨年12月に英国で初めて承認された。

イントリアは、ロンボ・ゼットの承認が実現すれば、HAE患者にとって画期的な治療選択肢となるだけでなく、CRISPR技術の医療応用拡大にも寄与すると期待を示している。

出典: STAT News