フォードは次世代EV技術の「UEVプラットフォーム」を開発し、全ての将来モデルに展開する計画を発表した。同社のCEO、ジム・ファーリー氏は earnings call(決算説明会)で、このプラットフォームが「EV市場における効率性とコストの劇的な改善を実現する」と述べた。
ファーリー氏はさらに、この技術革新がEV専用に留まらず、ガソリン車やハイブリッド車などの主力車種にも応用されると明言。これによりコスト削減と品質向上が期待できるとしている。同氏は「2030年までにフォードのグローバルラインナップの90%が電動化(ハイブリッド、EV、レンジエクステンダー)される」との見通しを示した。
中国メーカーとの関係:経済と安全保障のバランス
ファーリー氏は、米国最大の自動車メーカーとして「米国の自動車産業と産業基盤を守る」と強調しつつ、中国メーカーとのグローバルパートナーシップも活用すると述べた。しかし、中国メーカーの米国市場参入には「経済的な活力だけでなく、国家安全保障の観点からも反対」との立場を示した。
アルミニウム価格高騰で10億ドル超のコスト増
フォードは、世界的な供給制約によるアルミニウム価格の高騰で、当初の見積もりを10億ドル以上上回るコスト増が発生すると予測。パンデミックや半導体不足、関税などの逆風を乗り越えてきた同社だが、今後も商品価格の調整が必要になる可能性がある。
2027年発売の300万円EVトラックが市場を変える
フォードは特にピックアップトラック市場に注力しており、2027年に発売予定の300万円クラスのEVトラックに大きな期待を寄せている。ファーリー氏は「市場は拡大しており、乗用車やクロスオーバーの顧客がピックアップに移行している」と述べ、同車のパッケージングがトラックとクロスオーバー双方の顧客にアピールすると説明した。同社はKiaなど新たな競合の台頭にもかかわらず、ピックアップ市場での存在感を維持する戦略だ。