米国の研究チームが発表した新たな研究によると、毎日同じ食事を繰り返す「決まったメニュー」を続けることで、体重減少効果が高まる可能性が示された。同研究は、米国心理学会の学術誌「Health Psychology」に掲載された。

研究では、体重過多または肥満の成人112人を対象に、12週間にわたる行動変容型ダイエットプログラムを実施。参加者はモバイルアプリを使って毎日の食事を記録し、ワイヤレス体重計で体重を毎日測定した。研究チームは、参加者の食事習慣を「カロリーの安定性」と「食事の反復性」の2つの観点から分析した。

「決まったメニュー」が体重減少に与える影響

分析の結果、毎日同じ食事を繰り返すグループは、食事の種類が多様なグループと比較して、平均で体重の5.9%減少を達成した。一方、食事のバリエーションが多かったグループの減少率は4.3%だった。また、カロリー摂取の変動が少ないほど、体重減少効果が高まることも明らかになった。具体的には、1日のカロリー変動が100kcal増えるごとに、体重減少率が約0.6%低下するという関連性が見られた。

専門家が指摘する「栄養バランス」の重要性

クリーブランドクリニックの栄養士であり、KAKコンサルティング代表のKristin Kirkpatrick氏は、この研究結果について次のようにコメントしている。

「食事の一貫性と予測可能性が、一部の人にとってより良い食習慣と体重減少につながる可能性があることは、非常に説得力のある証拠です。ただし、この研究には自己申告データや高度に構造化されたプログラム環境、観察研究デザインといった限界があることも認識しておく必要があります」

Kirkpatrick氏はさらに、食事の一貫性を維持するためには、栄養バランスの取れた「決まったメニュー」を選ぶことが重要だと指摘する。例えば、栄養素が不足した食事を繰り返すと、逆に健康リスクが高まる可能性があるという。

「現実の生活では、旅行やストレス、スケジュールの変化などにより、常に同じ食事を続けることは難しいでしょう。そのため、サポート体制や構造化された環境が整っていないと、一貫性を維持するのは現実的ではありません」とKirkpatrick氏は述べた。

ダイエット成功のカギは「シンプルな食事習慣」

研究チームは、この結果から「食事の選択肢をシンプルにすることが、持続可能な健康的な習慣を築く助けになる」と結論付けている。具体的には、20~30種類の「決まったメニュー」をローテーションさせながら、カロリー摂取を一定に保つ方法が有効だと提案している。

同研究の主著者である米国・イリノイ大学の研究者らは、今後さらに大規模な研究を行い、食事の一貫性が体重減少に与える長期的な影響について検証していくとしている。

出典: Healthline