ドイツの自動車メーカースマートは、シティカーの原点回帰を象徴する新コンセプトカー「Concept #2」を発表した。このモデルは、かつて同社を代表する存在となった「フォートゥー」の後継機種の先駆けとなるEV(電気自動車)で、航続距離は300kmを実現。実車は2024年10月に開催されるパリモーターショーで初披露される。
北京で開催された「Change of Perspectives」イベントにて公開されたConcept #2は、スマートのDNAを受け継ぐ2ドア・マイクロカーの進化形だ。メルセデス・ベンツがデザインを手がけ、2024年に生産終了した「EQフォートゥー」の後継モデルとして位置付けられている。
特徴的なデザイン要素として、短いボンネットと角に配置された大径ホイール、鋭いLEDヘッドライト、クリーンなサーフェスが挙げられる。また、透明なエアロカバー付きの未来的ホイール、「#2」の文字をあしらった演出DRL、ドアハンドル代わりの革ストラップ、高級スーツケースを思わせるブロックグリル、メッセージ表示可能な小型マトリックススクリーンなど、斬新なデザインが目を引く。
これらの要素は、実車ではマイルドな仕様に落ち着く見込みだが、浮き上がりデザインのゴールドルーフなどの特徴的な仕様は、生産モデルでも採用される可能性がある。
サイズと競合モデルとの比較
Concept #2の全長は2,792mmで、2ドアシティカーとしてはスマート史上最大級。従来のフォートゥーと比較して292mm長く、EQフォートゥーと比較しても97mm長い。一方で、欧州のAセグメント車と比較すると、フィアット500eより840mm短く、ルノー・トゥインゴEテックより997mm短い。実質的には、シトロエン・アミやフィアット・トポリーノといった四輪車に近いサイズ感だ。
新プラットフォーム「ECA」と電動化戦略
Concept #2のベースとなるのは、スマートが自社開発した新プラットフォーム「Electric Compact Architecture (ECA)」。メルセデス・ベンツとジーリーの合弁企業であるスマートは、このプラットフォームにジーリーの技術が活用されているとみられる。また、#2は電気自動車専用で、姉妹モデルの#1、#3と同様に、プラグインハイブリッド仕様のないラインナップとなる。スマートは現在、詳細なスペックを発表していないが、目標航続距離は300kmで、EQフォートゥーの84マイル(135km)から大幅に向上。10~80%充電は20分以内で完了し、V2L(車両からの電力供給)機能にも対応する予定だ。
また、生産モデルではリアエンジン・後輪駆動レイアウトが継承される可能性が高い。内装については、今回の発表では写真が公開されなかったが、EV専用プラットフォームの採用により、より広い2シーター空間とプレミアムな質感が期待される。